3-1 楽器のお手入れ ~Play’n IKEBE GUITAR MANUAL~
お気に入りのギターを長く良い状態で使うためには、定期的なお手入れが欠かせません。ホコリや手汗を放置すると、パーツの劣化や音質の低下につながることも。簡単なケアを習慣にするだけで、弦などの消耗品も長持ちします。
このページでは、クロスを使った基本的な汚れの拭き取り方、指板や金属パーツのケア、ギターの適切な保管方法について解説します。さらに、お手入れに便利なアイテムも紹介。
こまめなお手入れを続ければ、ギターの寿命が延びるだけでなく、演奏時の快適さもアップします。
大切な楽器と長く付き合っていきましょう!
お手入れ方法
クロスを用意する
楽器の塗装はデリケートです。適当な布で拭いて楽器に傷がつかないように、ギター磨き専用のクロスをまずは一枚用意してください。特に弦を磨かないでいると、すぐに錆びて交換しなければならなくなります。ギターを弾いたら、片付ける前に必ずクロスでギターを拭く習慣をつけましょう。
汗などの汚れを拭き取る
クロスで汚れを拭き取ってから、ギターポリッシュを数滴染みこませてギター全体を拭きます。凸凹にたまる汚れ、手垢、老化したワックス等をきれいに取り除きます。
なお、デリケートなラッカー塗装等は、ポリッシュの種類によっては変質する場合もあります。ポリッシュの取扱い説明を良くお読みになり、目立たない場所で試してから使用しましょう。
指板は汚れが溜まりやすい
汗が滲み込んだり、手垢がついて汚れていますので、しっかりお手入れを行なって下さい。
特にローズ、エボニー指板など塗装していないものは放っておくとカビが生えたり、ヒビ割れが起きる場合があります。オレンジオイルなど指板専用のオイルを付け、しばらくすると汚れが浮き上がってきますので、最終的に乾拭きで余計な油分を完全に拭き取ってください。
また、フレットの下端は特に汚れがたまりやすいので時々爪楊枝などで丁寧に掃除してください(指板を傷つけないように注意)。
また、指板潤滑剤やオイルの付け過ぎも指板が痛みますので、ほどほどにしましょう。
金属パーツにサビは禁物
特にブリッジやペグなど手の当たる部分は錆びやすいので、汗や手垢などの汚れをクロスできれいに拭き取ってください。ピックガードのネジなども錆びると最悪の場合、取り外せなくなります。
また、各部のネジの緩みはトラブルの原因となり、特にストラップピンは緩んだままで使用すると大変危険です。こまめに点検を行ない、緩んでいるネジは締め直して下さい。
楽器の保管方法
「人間がいて心地よい環境は、楽器も心地よい」とお考え下さい。あなたがそこに一時も居たくないような、高温の車内や直射日光の当たる場所、ジメジメした場所、エアコン直撃の乾燥や急激な温度変化などは禁物です。
長期間の保存でなければギターハンガーやギタースタンドに楽器を出しておくのが、練習にも手を取りやすく上達には一石二鳥です。
また、スタンドのギターに接する面は滑り止めにゴムなどが付けられていることが多いのですが、ラッカー塗装などデリケートな塗装は変質する場合があります。その場合はスタンドブラや柔らかい布などで、楽器に接するゴム部分をカバーして下さい。なおそのようにした場合、ギターがすべりやすくなることもありますのでご注意を。
また、週に 2~3回弾くのであればエレキギターの場合は弦を緩める必要はありません。
いつでも弾ける状態にして、いっぱい弾いてあげてください。
※アコースティックギターやベースは、もっと強い張力が掛かっていますので弾き終わったらやや緩めた方が良いでしょう。
おすすめアイテム
練習やライブなどで突然トラブルが発生することがあります。
応急処置のために、以下の道具を常にギターケースに入れておくことをおすすめします。
六角レンチ
ネックの反りを調整したり、ブリッジの高さを変えたりして、弾きやすい状態を維持するために使用します。
ロックナットやオクターブチューニングの調整にも使うため、ギターのセットアップには欠かせない道具の一つです。
各サイズのドライバー (+、-)
ギターのパーツは多くのネジで固定されているため、ブリッジやピックガード、電装系パーツの調整や交換に必要です。
サイズが合わないとネジ穴を潰す原因になるので、適切なサイズのものを準備するとよいでしょう。
ギター専用ニッパー
弦を交換する際にスムーズにカットするために必須。
通常のニッパーでは硬い金属弦を切ると刃こぼれしてしまう恐れがあるので、専用のものを用意すると安心です。
ストリングワインダー
弦を交換する際、ペグを手で回すのは時間がかかるため、ワインダーを使うと作業がスムーズに。
ライブや練習前に素早く弦を張り替えたいときに役立ちます。
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