1-2 機材を知る ~イケベギターマニュアル Play’n IKEBE GUITAR MANUAL~
ギターの音は、本体だけでなく機材の選び方で大きく変わります。シールド(ケーブル)ひとつで音の伝わり方が変わり、アンプの種類によってサウンドのキャラクターが決まります。
特に、アンプには真空管アンプとトランジスタアンプという2つの大きなタイプがあり、それぞれ特性や扱い方が異なります。扱い方を知らないと最悪の場合、機材を破損してしまうこともあります。
また、機材を理解することで、よりクリアな音で演奏できたり、自分好みのサウンドを作りやすくなったりします。
ギターの楽しさをさらに広げましょう!
シールド
エレキギターやエレキベースを他の機材に繋ぐために必要なケーブルは、一般的には「シールド」と呼びます。ギターとチューナー、そしてアンプ、エフェクターなど、あらゆる機材間で使用します。

電気屋さんなどにもAV用のケーブルがありますが、エレキギターは微弱な電気信号を扱い、しかも挿したまま動き回るという特有の条件がありますので、金属製の頑丈なプラグ(シールドの両端についている、ギターやアンプに差し込む部分)を備え、ノイズから「シールド」された太いケーブルを使ったエレキギター用のシールドを使用しましょう。
なお、エレキギター本体によく付属している細いビニールのケーブルは、音質及び信頼性に欠けますので、あくまで「チューニング用」とお考え下さい。
プラグ部分はストレートなタイプと直角のL型タイプがあります。レスポールなど側面にジャックがあるギターはL型タイプの方が使い勝手が良いですが、同じように側面にジャックがあってもテレキャスターは少し引っ込んだ部分に差込口が来ることが多いので、実際にL型タイプが使用できるかどうか注意が必要です。

長さの目安は、自宅では長いと絡まりやすいので2m前後、ステージではアンプが後方にあることを考えると5mや7mが使い勝手が良いでしょう。エフェクターを接続する場合は短いパッチケーブルなどが必要になります。
アンプ
真空管アンプ

「チューブアンプ」とも呼ばれ、独特の迫力を持つ暖かみのあるサウンド特性で、絶大な支持を得ています。
エレキギターが発明され世に広まった1940~50年代には真空管アンプしかありませんでしたが、技術が進歩した今日でも多くのステージで使用されています。これは真空管アンプが今でもエレキギターに最適と考えられていることの証明でもあります。
しかし、電球のような構造を持つ「真空管」を使っているため取り扱いがデリケートで、メンテナンスにも手間がかかり、そしてそのアンプの出力に見合った音量で鳴らさないと良いサウンドが得られないなど、使用には多くの注意が必要です。
代表的な注意点は、「パワーSWを入れて数分ほどしてからスタンバイSWを入れ、切るときには逆の手順にする」など。練習スタジオにあるアンプを使用する際に使用法などが分からないときには、スタジオのスタッフに問い合わせてみましょう。
最近は、5W出力など自宅用小型真空管アンプも各種販売されており好評を得ています。
真空管アンプの 電源のON/OFFについて
電源を入れる時:各コントロールが0(ゼロ)になっているのを確認し、パワースイッチを入れた後、数分ほどしてからスタンバイスイッチを入れる。
電源を切る時:各コントロールを0(ゼロ)にした後で、スタンバイスイッチを切り、数分ほどしてからパワースイッチを切る。
※電源を入れたりギターを接続する時や、エフェクターの抜き差しをする際に、「ブチ」といった音や「ガリガリ」などというノイズは、スピーカーやアンプの回路を痛めます。
接続をする時は、各ツマミ類が0(ゼロ)になっている事を必ず確認して下さい。もし、抜き差しするとき以外にもそういったノイズが出る場合は楽器店に相談して下さい。
トランジスタアンプ

「ソリッドステートアンプ」とも呼ばれ、小音量でも鳴らしやすく、メンテナンスに手間がかからないなどのメリットがあります。その特徴から、1970年代以降は小型練習アンプといえばトランジスタアンプでした。
またスタジオやライブハウスの定番アンプとして、ローランドのJC(ジャズコーラス)があります。「JCを使いこなせれば一人前」と言われるほど、どこでも同じコンディションで音作りできるタフさと安定性はトランジスタアンプならではのものです。
近年は「アンプシミュレーター機能」を搭載した小型トランジスタアンプも発売されており、真空管アンプを彷彿とさせる本格的なサウンドを気軽に楽しめるようになりました。このタイプは、エフェクターも内蔵するなど多機能なアンプも販売されています。
また、トランジスタアンプ特有のレンジの広さや反応の鋭さ、設計によっては超大音量にも対応できるなどの特徴を活かして、一部メーカーからはメタル専用の激歪み大出力ステージアンプも発売されています。
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