【リユースコラム】これは納得！ナットのお話

ナットは小さくても重要！

小指よりも小さいナットはギターにとって非常に非常に大切な部分で、メーカーの製造工程においても経験豊富な職人によって作られます。

ナットの溝が偏ったり高かったりすれば押弦し難いなど演奏にダイレクトに関わりますし、弦と溝の大きさがあまりにも合っていないと弦のビビりの原因にもなります。逆に精度の高いナットほど、サウンドや演奏に非常に大きな貢献をします。
そのため、楽器の買取査定においても、ナットに問題があると大幅なマイナス査定につながることになります。

「いやいや、大切に使っているし大丈夫」「欠けたり、ヒビもないし自分には無関係だな」と思われた方・・・外見に問題なくても意外と気づかれてないトコロがあります。

それはどこかと言うと、弦が乗る溝！
アコギの弦の張力は非常に強くて、おおよそ60kg～80kgくらいあります。その上、4弦～6弦は巻き弦ですのですので、この巻き弦の凸凹がチューニングをする度にヤスリのように溝を削る訳です。

つまり、ナットはチューニングや弦交換で少しづつ消耗していくので交換ができる部品だけど、弾きやすさや音程など演奏に影響しやすく、誰でも簡単に交換できる部分ではないので、相応の手間と時間がかかる重要な部分なのです。

ナットの寿命を延ばす方法

どんなに大切に使っていても消耗するナットですが、実はその寿命を延ばすこともできます。

それは、溝にグリスを塗布することです。
グリスによって滑りがよくなり、削れにくくなります。また、チューニングがしやすくなり、引っ掛かりの解消にも有効です。

ナットのチェック方法

ぜひ一度、お持ちのギターのナット状態を確認してみてください。一般的な方法は、3フレットを押さえて1フレットと弦の隙間を見ます。この隙間がない場合、溝が削れて低くなり過ぎている＝ビビリが発生しやすくなります。

画像のようなナットの溝を削る工具も販売がされていますが、作業に慣れていないと削り過ぎてしまうことや、溝の深さがバラバラになってしまう事もあります。

慣れない方はリペア工房に依頼することをおすすめします。もちろん、ナットのことで疑問があれば、イケベ楽器にご相談ください！

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