ダイレクトターンテーブルシステム SL-1200G

ダイレクトターンテーブルシステム SL-1200G

再び、世界がまわりだす

ノスタルジーではなく、真のアナログレコードの音を追求したい。
発売当時、画期的な高性能を実現したSP-10のように、再び世界を驚かせたい。
これは、Technicsの新たな挑戦です。
自らが生み出したダイレクトドライブ方式を最新の技術を投入して磨き上げ、
その真価を再び世に問う。
Technicsのダイレクトドライブターンテーブルシステムの
新たなリファレンスとなるSL-1200G。
アナログレコードの豊かな音で音楽と触れあうひとときを、もう一度。

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Technics
SL-1200G

※こちらのSL-1200Gは通常のWEB販売を行っておりません。ご購入ご希望の方は下記連絡先までお電話もしくはメールにてお問い合わせください。

【お問合せ先】

Power DJ's渋谷
03-3496-6988 power_djs@ikebe.co.jp

Details 各部詳細

安定した回転を実現する
コアレス・ダイレクトドライブ・モーターを新開発

今日のHi-Fi市場向けのアナログターンテーブルの駆動方式はベルトドライブ方式が主流となっています。しかし、モーターを低速で回転させ、プラッターを直接駆動するダイレクトドライブ方式は、ベルトドライブ方式のように高速なモーターの回転を減速機構を介してプラッターに伝える構造を持たないため、モーターの振動や減速機構のメカノイズによるS/Nの劣化の問題がほとんどありません。アナログターンテーブルとしての性能においても、ダイレクトドライブのS/N78dB、ワウ・フラッター0.025%という性能は、一般的なベルトドライブ方式に比べて圧倒的な優秀さを誇ります。また、ベルトなどの部品の定期的な交換が不要な信頼性の高さなど、数々のメリットがあります。ただし、ダイレクトドライブ方式にも課題はあります。それはコギングと呼ばれるモーターの回転ムラの影響です。モーターは、回転子の永久磁石と固定子の電磁石との間に働く磁力を利用して回転します。固定子の電磁石にコア(鉄芯)があると、永久磁石との位置関係が回転によって変化することで磁力が不均一になり、コギング(回転ムラ)が発生します。Technicsでは、SL-1200Gの開発にあたって、ダイレクトドライブ・モーターの新開発が不可欠であると判断。コギングの問題を解消し、振動の影響もさらに低減する。こうして生まれたのが、新開発のコアレス・ダイレクトドライブ・モーターです。これは、モーターを構成するコイルからコアを排除したコアレスステーターを採用。コアと磁石の間に吸引力が発生しないため磁力が不均一にならず、理論上コギングの発生を排除しました。ただしコアレス・モーターはそのままでは磁束密度を高めることが難しいため、容易に強いトルクが得られない難点があります。このため、永久磁石を配置したローターは、コアレスステーターを上下から挟んだ構造の面対向式ツインローターとしました。従来のSL-1200MK6と比べておよそ2倍の高トルクと軸受け荷重の低減などを実現しています。さらに、回転軸となるシャフトと軸受け部はクリアランスをSP-10MK2と同等以下にまで狭めて、回転中の微小振動の低減を徹底しました。このほか、オイル含浸軸受けを採用することで長期にわたって高い性能を維持できます。優れた性能に加えて、メンテナンスフリーで長く愛用できる信頼性を兼ね備えました。

コアレスステーター(固定子)

面対向式ツインローター

オイル含浸軸受け構造のスピンドル

最適な回転状態を実現する
高精度なモーター制御

回転の精度検証・補正を行うモーターの回転制御には、ブルーレイディスク機器の開発で培った最新のモーター制御技術を応用しました。モーターは起動時など強いトルクが必要な区間と、速度が定速に達し慣性回転を利用する区間とで、異なる駆動モードに切り換えて一定の速度を保ちます。動作状態に合わせ精密な切り換えを行うことで強いトルクと高安定性を実現しました。SL-1200MK6のモーター制御と比べて、基準クロックの精度をおよそ3倍に高精度化し、正確な回転位置の検出と合わせて、より正確な回転制御が可能になりました。

SL-1200Gの電気回路部

回転速度を高精度に検出する
ハイブリッドエンコーダー

モーターの回転制御には、回転数を高精度に検出する仕組みも欠かせません。コアレス・ダイレクトドライブ・モーターでは、ニッケルと銅のクラッド材料を用いてエッチングで生成した高精度なスリットを持つ光学式エンコーダーによって高精度に回転数の検出を行います。さらにコイル駆動信号の発生には、従来用いていた電磁カップリング方式に代えてマイコンのROMテーブルを用いる方式に変更し高精度化を実現。また、エンコーダーのスリットの加工精度のバラつきを学習する機能により、さらに正確な回転を実現しています。

ハイブリッドエンコーダー

エンコーダーのスリット加工

わずかな振動やノイズの原因を除去する、
精密なバランス調整

プラッターの質量に不均一な偏りがあると回転時に余分な振動やノイズが発生し、音質劣化の原因となります。そのため、新幹線の車輪などの製造工程に用いられるバランス調整機をこのプラッター専用にカスタマイズして使用。一品一品回転バランスを精密に調整しています。調整を完了したプラッターにはバランス調整済みを示す「BALANCED」のシールを貼り付けています。滑らかで安定した回転を実現するため、徹底した作り込みを行いました。

バランス調整済みを示す「BALANCED」シール

プラッターの面ブレが規定値内にあることを全数測定して検査

バランス調整機

バランス調整機

3層構造を採用した
重量級ターンテーブルプラッター

SL-1200Gのターンテーブルは、アルミダイカストと真鍮製のウェイトを強固に一体化し、不要共振を排除するデッドニングラバーを裏面全体に貼り付けた3層構造として、高い剛性と優れた振動減衰特性を実現しました。総重量は従来のSL-1200MK6比で2倍以上となる3.6kgとなり、放送局用としても使われたSP-10MK2を上回る慣性質量を実現しました。

33 1/3、45回転に加え、
78回転も選択可能

SL-1200Gは、アナログレコードのLP盤(33 1/3回転)、EP盤(45回転)だけでなく、SP盤(78回転)も選択でき、ピッチコントローラーと合わせてさまざまなレコード盤の再生が楽しめます。回転数の切り換えは、ボディにあるスピード切換ボタンの「33」と「45」のボタンを同時押しすることで78回転となります。

スピード切換ボタン

高精度に盤面をトレースする
マグネシウム製トーンアーム

レコード盤の回転に追従し高精度な信号読み取りを可能にするトーンアームは、Technicsで伝統的に採用されてきたスタティックバランス型のユニバーサルS字形トーンアームを継承しています。SL-1200Gでは、トーンアームパイプの素材として、より軽量で高減衰特性を持つマグネシウムを採用。冷間引抜加工を行うことで、より一層の材料特性の向上と高い寸法精度を実現しました。

トーンアームとジンバルサスペンション

トーンアームの動きを妨げず、
安定して支えるジンバルサスペンション

トーンアームの支持は、水平回転軸と垂直回転軸の軸心が一点で交差するTechnics伝統のジンバルサスペンション構造を採用。トーンアーム軸受け部には、切削加工のハウジングを使用した高精度ベアリングを採用。熟練した日本の職人の手で組み立て・調整を行うことで、5mg以下という高い初動感度を実現。レコード盤に刻まれた溝を正確にトレースします。

高精度ベアリング

さまざまなカートリッジに対応できる
補助ウェイトを付属

音楽のジャンルや、気分に応じてカートリッジを交換して、音の違いを楽しむことはアナログ再生ならではの楽しみです。SL-1200Gでは、補助ウェイトを2種付属。カートリッジ質量5.6〜12g*まで対応するバランスウェイトに追加することで、補助ウェイト小で10〜16.4g*、補助ウェイト大で14.3〜19.8g*までのカートリッジに対応可能。より多くのカートリッジに対応いたします。

*付属ヘッドシェル含まず

補助ウェイト

盤面との高さを精密に合わせる
トーンアーム高さ調整機構

SL-1200Gでは、カートリッジやターンテーブルシートの変更に応じて、最大6mmのトーンアーム高さ調整ができます。トーンアームのベース部分には硬度の高い真鍮を使用し、調整のためのネジの溝を6組刻んでいます。6つの溝でトーンアームを支えるため、トーンアームのガタつきを排除。高精度の高さ調整が行えます。

純度の高い信号伝送のための
真鍮削り出しPHONO端子

トーンアーム下部にある出力端子部のケース内は外来ノイズの影響を防ぐ金属シールド構造を採用。PHONO出力端子、PHONOアース端子には真鍮削り出し材に金メッキ加工を施した端子を使いました。このほか、AC入力端子は着脱可能なインレットタイプとし、電源コードのグレードアップも可能です。

真鍮削り出しPHONO端子

AC入力端子(着脱可能なインレットタイプ)

耐振性と高剛性を実現した
4層構造の筐体

アナログターンテーブルは、外部から伝わるわずかな振動さえもノイズとなって再生音を濁らせてしまう原因になります。そのため、アナログターンテーブルの筐体設計では、耐振性と高剛性を高いレベルで実現することが何よりも重要です。SL-1200Gでは、従来のSL-1200MK6が採用していた重量級ゴムベース、BMC(バルク・モールディング・コンパウンド)シャーシ、アルミダイカストシャーシによる3層構造に加え、10mm厚のアルミトップパネルを加えた4層構造を採用し、高い剛性を確保しています。

高剛性と質感の高い仕上がりを兼ね備えた
10mm厚アルミトップパネル

アルミトップパネルは、耐振性の向上、高剛性化に貢献します。また、無垢のアルミ板を一枚一枚切削加工し、ヘアライン加工を施しました。筐体としての性能向上だけでなく、使うほどに愛着の湧く高品位な質感に仕上げています。

外来振動を遮断する
高減衰シリコン採用インシュレーター

SL-1200Gでは、高い振動減衰特性と長期の信頼性を兼ね備えた特殊シリコンラバーを採用。マイクロセルポリマーによる円筒形のチューブで補強することで横方向の振動を吸収します。これらのパーツが高比重の亜鉛ダイカスト製のハウジングに収められた構造となる、専用のインシュレーターを新開発しました。また、インシュレーターの取り付け部分にはネジ式の水平調整機構を備えます。ターンテーブルをラックなどへ設置したときに生じるガタつきをなくし、不要な振動の発生を防ぎます。さらに、水平調整機構によってプラッターや盤面の水平度を厳密に調整することで、傾きによる回転ムラの発生をなくし、より安定したレコード再生が可能になります。

Movie ムービー

Parts パーツ

Specification スペック

●総合

電源:AC 100V 50/60 Hz
消費電力:12 W(電源オン時) 0.2 W(電源オフ時)
外形寸法(幅×高さ×奥行):453×173×372 mm
質量:約18.0 kg
カラー:-S(シルバー)

●ターンテーブル部

形式:ダイレクトドライブターンテーブルシステム(マニュアル)
駆動方式:ダイレクトドライブ
駆動モーター:ブラシレスDCモーター
ターンテーブル:アルミダイカスト・真鍮一体型、直径: 332 mm、質量: 約3.6 kg(ゴムシート含む)
回転数:33 1/3、45、78 r/min
回転数調整範囲:±8 %、±16 %
起動トルク:3.3 kg・cm
起動特性:0.7 s(33 1/3 r/min時)
ブレーキ機構:電子ブレーキ
ワウ・フラッター:0.025 % W.R.M.S.(JIS C5521)
SN比(ランブル):78 dB(IEC 98A weighted)

●トーンアーム部

形式:ユニバーサルS字形トーンアーム スタティックバランス型
アーム有効長:230 mm
オーバーハング:15 mm
トラッキングエラー角:+2° 32′(30cmレコード外周)、+0° 32′(30cmレコード内周)
オフセット角:22°
アーム高さ調整範囲:0~6 mm
針圧調整範囲:0~4 g(針圧直読式)
シェル質量:約7.6 g
適用カートリッジ質量:補助ウェイトなし/5.6~12.0 g、14.3~20.7 g (ヘッドシェル含む)、補助ウェイト小使用時/10.0~16.4 g、18.7~25.1 g (ヘッドシェル含む)、補助ウェイト大使用時/14.3~19.8 g、23.0~28.5 g (ヘッドシェル含む)
カートリッジ取付寸法:JIS規格12.7 mm(1/2インチ)取付間隔
シェル端子ラグ:1.2 mmφ 4ピン端子ラグ

●付属品
ターンテーブル×1、ターンテーブルシート×1、ダストカバー×1、EPレコード用アダプター×1、バランスウェイト×1、補助ウェイト 小×1、補助ウェイト 大×1、シェル×1、オーバーハングゲージ×1、カートリッジ取付ねじ(1セット)×1、PHONOケーブル×1、PHONOアース線×1、電源コード×1、ターンテーブル取付ねじ(1セット)×1
※スリップマット、カートリッジは付属しません。

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