電子管楽器を始めよう! ~Roland Aerophoneシリーズ編~

こちらでは初めまして!(?)ウインドブロスの梅原です。
早速ですが今回は、どれを選んだらいいかわからないとの声をよくいただく電子管楽器をご紹介!
第1弾はRoland Aerophoneシリーズをご紹介いたします。
まずは機能比較一覧をドーン!

機能比較一覧表

AE-01 AE-05 AE-10 AE-20 AE-30
音色数 6 11 129 265 331
キー配列 リコーダーキー Sax互換キー Sax互換キー Sax互換キー Sax互換キー
運指 1種類 3種類 7種類 8種類 8種類
センサー ブレスセンサー バイト/ブレスセンサー バイト/ブレスセンサー バイト/ブレスセンサー バイト/ブレスセンサー
スピーカー 内蔵 内蔵 内蔵 内蔵 内蔵
システム PCM音源 ※1 PCM音源 ※1 SuperNATURALアコースティック ※2
PCM音源 ※1
ZEN-Core Synthesis System ※3
SuperNATURALアコースティック ※2
ZEN-Core Synthesis System ※3
SuperNATURALアコースティック ※2
電源 ACアダプター/充電池4本 ACアダプター/充電池4本 ACアダプター/充電池6本 ACアダプター/充電池6本 ACアダプター/充電池6本
MIDI端子 × USB COMPUTER端子
(USB Micro-B、USB MIDI/電源兼用)
USB COMPUTER端子
(USB Type-B、USB MIDI/電源兼用)
USB COMPUTER/MEMORY端子
(USB Type-C、AUDIO/MIDI)
MIDI(IN/OUT)端子
USB COMPUTER/MEMORY端子
(USB Type-C、AUDIO/MIDI)
Bluetooth接続 ×
アプリ対応 ○(※有線接続のみ)
キャリーバッグ

正直これから始めたいという方には『なんのこっちゃ?』という感じですよね。わかります。(笑)
ということで、機能性などをざっくりと!比較紹介していきます。

━ AE-01”Aerophone mini”

キー配列や指遣いはリコーダー準拠で、音源は厳選された6音色(※1)が内蔵+Bluetooth接続にて使える専用アプリにて音色の拡張が可能です。
※1:サックス、フルート、クラリネット、トランペット、バイオリン、ソー・リード

最廉価モデルといえど侮るなかれ、専用のアプリを通すとこんなマニアックな中国の民族楽器の音まで鳴らせます!(笑)

Aerophoneの他シリーズは息を入れて音を出すことプラス、”噛み方”も感知してくれるセンサーが付いていますが、Aerophone miniは噛み方は関係なく息を入れてパッと簡単に良い音が出せるのが特長です!

教育楽器しかやってきていないと、リード楽器のマウスピースの噛み方によって音色が変わっちゃうのって口の筋肉が出来上がるまで音が安定せず結構厄介だったりするんですよね…。 とはいえこちらはそんなことを考える必要が一切ありません!息の強弱の変化だけで演奏が楽しめます。

総評:初心者の方でもパッと手軽に音楽を楽しめるように設計された1台!AE-01。

━ AE-05”Aerophone GO”

サイズ感も大きくなり、キー配列はサックス準拠になりました。
AE-05以上になると、トランスポーズ(移調)やベンド(運指は変えずにピッチの上げ下げをすること)をすることが出来る様になります。
それに加えAE-01の時にもちょこっと紹介しましたアンブシュア(噛み方)の変化での表現の変化が可能となり、グッと楽器として本格的になりました。
運指はサックス準拠、リコーダー準拠+パーカッションの計3種類です。
こちらは内蔵音源が11種類に増え、更にアプリ使用で+50音色の表現が可能です。
(内蔵音源が何故か普通のトランペットじゃなくミュート・トランペットなのは意図があるのでしょうか…笑)
AE-05になりMIDI端子が付くようになりましたので(AE-05はUSB MIDI)、PC等と接続して楽曲制作などもできます。

総評:普段はサックスがメインだけど、楽曲制作や勿論電子管楽器として演奏も手軽に始めたい!という方へおすすめ。AE-05!

━ AE-10(AE-10G)

2016年発売のAerophoneシリーズの元祖です。
AE-01、AE-05と比べて、内蔵トーンがSuperNATURALアコースティックというハイグレードな音色になっています。

下級モデルのPCM音源はアナログ音源をデジタル音源化しただけなので、”生”楽器特有のなめらかな表現をするには少し難しいものでした。

ですが、AE-10以上に入っている”SuperNATURALアコースティック音源”は演奏中に生じる減衰音や倍音、レガート表現などが可能となり、電子楽器なのに”生”楽器の様な豊かな表現が可能となります。

それに伴って内蔵トーンも一気に129音色と一気に増加。

サックスだけでも普通のサックス音源とJazz、Pops、Rock、Fusionなどにそれぞれ向けられた音色があり、それ以外も魅力的な音色が沢山揃っています。
運指もサックス(フラジオ使用の有無で2種)、リコーダー、電子吹奏楽器、トランペットと左右それぞれ片手で演奏できるモードとサックス以外の楽器経験のある方にも対応しています。

キー配列に関しましては、一番初めのモデルでこれが基準となりシリーズ展開されているので、サックスに付いていたり付いていなかったりするHigh F#レバー準拠のキーボタンがサックス準拠のキー配列のモデルだとこの機種のみ付いていません。

とはいえ通常時使わなくても演奏が可能なキーではあるので、慣れの範疇かと思います!(笑)
USB MIDIも付いておりますので勿論曲作り等の制作活動も可能です!

因みにこちらはアプリでエディットなども可能ですが、Bluetooth接続は出来ないので有線接続にて使用する形となります。

総評:これさえあればどんなジャンルの曲でも楽曲制作でも何でも来い!の頼れる1本。AE-10!

安価なモデルから説明をしていたのですが、説明内容の都合上最後2本だけ順番を入れ替えて説明します!

といいつつ共通スペックもあるのでその旨も記載してます!(笑)

━ AE-30”Aerophone Pro”

堂々フラッグシップ・モデルの登場です!

AE-20以上から音色がSuperNATURALアコースティックに加えてZEN-Core Synthesis Systemという音源が入りました。

AE-30は驚異の合計331音色内蔵。

ZEN-Core Synthesis Systemとは、ローランドが発表してきた数々のアナログ・シンセの名器やモダンなデジタル・シンセのサウンドをハードウェア/ソフトウェアの相互利用を可能としたサウンドシステムです。

生楽器の音色をメインとしていた今までのモデルにさらに、多数のシンセサウンドも盛り込み、電子楽器としての一面もより強化されました。

AE-20/AE-30の運指はAE-10より多様性に富んでおり、サックス、リコーダー、電子吹奏楽器、トランペット、片手用運指に、クラリネット、フルートが加わり、より様々な楽器演奏者の手に取りやすくなりました。

さらにブレス+バイトセンサーに加えてモーションセンサーまで付いているのでより生楽器を演奏しているようなリアルな表現が出来るさすが最高級モデル!な贅沢仕様です。

楽曲制作に関しては勿論フルスペック!

Bluetooth、USB(Type-C)、MIDI(IN/OUT)端子の3種が使用可能です。

総評:表現も音楽制作も文句なしなフルスペック・モデル!AE-30

━ AE-20

AE-20はフラッグシップ・モデルAE-30の表現性などを受け継ぎ、よりコンパクトにカジュアルに楽しめるようにしたモデルです。

なんかAE-30と見た目が似てるなあと…なるのはそういうことです!(笑)

音色数はAE-30より66音色減の265種。それでも全然多いですね。 AE-30についていたモーションセンサーや、トランスポーズつまみ、様々な機能を割り当て可能なサム・パッド、MIDI(IN/OUT)端子がカットされています。

MIDI(IN/OUT)端子が無いお陰でAerophone Proより全長が少しだけ短くなっています。

管体の長さの差は上手いこと撮れませんでした…そのぐらいほんの数センチの差です。(笑)

機能がAE-30より少しカットされているとはいえ、演奏・制作面どちらから見ても充実しており文句なし、まさにAerophoneシリーズのニュー・スタンダードの名を背負うに値した一台と言えるかと思います。

総評:充実した機能・表現性で堂々登場のAerophoneシリーズのニュー・スタンダードモデル!AE-20!

◆小噺①
全体を通して、持った感じの重量感の差、及びストラップの必要度はAE-20以上のモデルはかなり重くなるのでマストですが、AE-10以下はあってもなくてもお好みの範疇かと思われます。
(当店で販売しているAE-20、AE-30のセット販売品にはストラップをお付けしておりますので、そのご心配は無用です!)

◆小噺②
専用のソング&ガイドブックが3冊出版されています!
セッティングに関しても懇切丁寧に書かれておりますので、楽器の扱いにそもそも慣れてないんだけど、これからを見据えて少しハイグレードのものを買っちゃおう!なんて方にもオススメできる一冊です。

因みにAerophone(AE-10/10G)用のものは在庫なくなり次第絶版となりますので、ご注意を…

ということで、Aerophoneシリーズ全機種比較をしました!

現時点(2022年3月)で、在庫が無い商品もございますが(泣)、購入時のご検討材料にして頂けましたら幸いです!

店頭では全機種ご試奏可能です。

こんな情報じゃ全然足りないという方は直接店舗までメールやお電話にて、お気軽にお問い合わせくださいませ!