YAMAHA (ヤマハ) YTR-9335CHS-BR
●可能性を広げる新しいXenoアーティストモデル
世界中で高い評価を得ているヤマハフラッグシップトランペットXenoアーティストモデルにBRタイプが新登場しました。
現在の奏者のニーズに合った性能を追究し、通常Xenoアーティストモデル に比べ真鍮製パーツを多く採用。
自由度が高く機敏にコントロール可能、正確な音程を実現する新時代のトランペットです。
●開発協力アーティスト / トーマス・フートゥン
「BRタイプは、ヤマハの素晴らしい金管楽器ラインナップに加わった革新的なモデルです。
その設計は、現代の音楽界において、技術面でも音楽性の面でも高まり続ける要求に応えるためにとても役立っています。
このトランペットは、私にとってほんとうに頼りになる楽器です。
特に、ハリウッド・ボウルでのポップクラシックのコンサートや、ディズニー・コンサートホールでのスター・ウォーズの演奏において、その豊かな色彩感と柔軟性は欠かせません。
このトランペットがあれば、クラシカルなコンサートで温かみのある美しい音色を保ちながら、ポップス寄りのサウンドにも柔軟に対応することができます。
今日のアーティストたちの声に耳を傾け、素晴らしい音楽を生み出す楽器を提供してくれたヤマハに心から感謝しています。」
トーマス・フートゥンは、ロサンゼルス・フィルハーモニック管弦楽団の首席トランペット奏者です。
2000年にアメリカ海兵隊バンド「The President’s Own」のトランペット兼コルネット奏者としてキャリアをスタートし、ソリストとしても頻繁に活躍しています。
その後、2004年にインディアナポリス交響楽団の次席トランペット奏者、2006年にアトランタ交響楽団の首席トランペット奏者を務めた後、2012年にロサンゼルス・フィルハーモニックに入団しています。
2011年には初のソロアルバム「Trumpet Call」をリリース。
2019年には、ジョン・ウィリアムスの「トランペットとオーケストラのための協奏曲」を作曲者自身の指揮で録音しました。
フートゥンは、南カリフォルニア大学の教員でもあり、妻のジェニファー・マロッタとともにトランペット・スタジオで指導にあたっています。
フロリダ州タンパ生まれのフートゥンは、南フロリダ大学で学士(音楽学)の学位を、ライス大学で修士(音楽学)の学位を取得しました。
主に、アルマンド・ギターラ、ジョン・ハグストロム、およびドン・オーウェンの各氏に師事しました。
●Xeno アーティストモデルBRタイプ
伝統と確信が融合したXenoアーティストモデルに、さらなる可能性をもたらすBRタイプが新たに登場しました。
BRタイプに採用された多数の真鍮製パーツは、きらめく音色と自由な演奏性を引き出すとともに、Xenoアーティストモデルならではの正確なピッチをしっかりと支えています。
●シカゴシリーズ
シカゴシリーズBRタイプは、トーマス・フートゥン氏との緊密なコラボレーションから生まれた楽器です。
伝統的なスタイルと最新の設計が融合し自由な吹奏感、きらめきと深みをあわせ持つ音色が実現しました。
C管とB♭管は、全音域で比類なきフィーリングと演奏性を誇り、持ち替えてもまったく違和感がありません。
●真鍮製二体式バルブケーシング
従来の上部洋白、下部真鍮の二体式のバルブケーシングから、上部下部ともに真鍮製へ変更し、トップキャップ・ボトムキャップも真鍮製としました。
洋白より比重が軽いため、明るい響きを得て、吹奏感はより自由度の高いものとなりました。
●真鍮製抜差管外管
XenoアーティストモデルBRタイプは、現行のXenoアーティストモデルの長所を受け継いでいます。
YTR-9335CHS-BRとYTR-9445CHS-BRでは、主管抜差管にスクエア形状を採用し、全体的な吹奏感と音色のバランスがさらに向上しました。
●ベル形状
ベルのテーパー設計とU字部のスクエア曲げにより理想的な抵抗感をもたらします。
これにより、力強く芯のある、より「立体的」なサウンドが得られ、高音域の演奏性が向上します。
●フレンチビード
真円の縁輪を入れてカーリングする一般的な工法に対し、かまぼこ型の縁輪を入れ、その形状に合わせてカーリングする非常に高度な工法。
奏者への音のフィードバックの良さが特長です。
●リードパイプ:薄肉タイプマローンパイプ(TM)と指かけ
リードパイプには、Xeno Artist Modelよりも管厚の薄いマローンパイプ(TM)を使用しています。
真鍮部分の多いBRタイプを特徴づける華やかな音色・吹奏感をもたらします。
指掛けはリードパイプに直接はんだ付けされていないので、音色とレスポンスの違いを感じていただけることでしょう。
●マローンパイプ(TM)
ボブ・マローン氏(Bob Malone)が1983年にロサンゼルスに工房を開いて以来、多くのトランペット奏者が彼の元で楽器のカスタマイズを施してきました。
特に独自設計のリードパイプは評価が高く、マローンパイプという名称で語り継がれています。
2001年、ヤマハはマローン氏を開発陣に迎え、マローンパイプをカスタムモデルの一部に採用しています。
重厚かつ輝かしい響きと、遠達性に優れたこのリードパイプは、奏者の持つ音楽観を最大限まで引き出してくれることでしょう。
●ウォーターキイとウォーターキイコルク
Xenoアーティストモデルのウォーターキイは、ウォーターキイアームとサドルの重量配分を見直したことで、演奏性とレスポンスが向上し、さらに高音域への跳躍もしやすくなりました。
ウォーターキイのコルクには、長期使用でも劣化しにくいラバーコルクを新たに採用し、音の粒立ち、遠達性、レスポンスが向上しました。
* ラバーコルク:合成ゴムにコルクの粒子を均等に混合し、従来のコルクよりも圧縮弾性に優れています。
●延座デザインとポジション、支柱ポジション
ベル延座形状と位置を変更することで重量バランスを見直し、より素早いレスポンスと華やかかつ芯の通った音色を追求しました。
また、YTR-9335CHSの支柱位置はB♭管トランペットとしてはユニークなものとなっており、それはC管のYTR-9445CHSのマウスピースレシーバーと主管抜差管支柱の間の距離に近いことから、同質性が高くB♭管とC管の持ち替えを容易にしています。
●J字型第1抜差指掛
シカゴシリーズでは、J字型の第1抜差指掛を採用しました。
指へのフィット感が増すだけでなく、第1抜差全体の重量を増すことにより、サウンドのバランスを最適化しています。
●第3抜差
通常より長く抜ける位置にストッパーが配置されているので、Low E♭を正確な音程で出すことができます。
また、抜差の先端にあるボタンや切り欠かれたストッパーは演奏時の抵抗感を微調整しており、快適な吹奏感を生み出しています。
●スライドストッパー
スライドストッパーは抜差管の落脱を防ぐことができ、シリコンゴム製なので楽器の変色なくお使いいただけます。
強度と弾力性を兼ね備えており、演奏中も取り付けたままにすることができます。 (長さ:12 cm)
●付属ケース
TRC-801Eは、手持ちでも肩掛けでも、そして背負うこともできるダブルケースです。
仕様
・Bb管トランペット
・イエローブラス/一枚取り
・ベル直径 123mm
・MLボア
・銀メッキ仕上げ
付属品
・付属マウスピース / TR-17B4 スタンダードモデル
・ケース / TRC-801E
・メーカー保証書
・オイル/グリス/クロス