8月8日は8弦の日という事で8弦ギターをご紹介します!

多弦の歴史で忘れてはならないのは、スティーヴ・ヴァイがIbanezと共同開発した世界初の量産型7弦エレキギター“Universe”。『Slip of the Tang(1989)』『Passion and Warfare(1990)』でその魅力と可能性を世界に知らしめました。当初7弦ギターを操るギタリストはあまりいませんでしたが、ヴァイはIbanezに「必ず新しい音楽家が現れるから7弦ギターを作り続けてほしい」と依頼していたそうです。ヴァイが想像した通り、90年代中盤あたりからKORN、Limp Bizkitといった7弦ギターのヘヴィサウンドを活かしたバンドが続々と登場し、Ibanezはムーブメントの中心的ブランドとなりました。

時は流れ2007年。さらなる低音を求めるギタリスト達のために、ここでもIbanezが先陣を切って世界初の量産型8弦エレキギター“RG2228”を誕生させました。7弦ギターを上回る幅広ネックにダウンチューニングに合わせた27インチのスーパーロングスケール、8本の弦の強い張力に耐えうるチタンロッドを仕込んだネック構造などを模索し、Ibanezは8弦ギターを磨き上げいきます。

さて今回ご紹介するのはこちらの2本。ともに最初期の8弦ギターRG2228と同じ686mm/27インチスケールのネックで、デフォルトのチューニングはこちら。

.009/.011/.016/.024/.032/.042/.054/.065
1D#,2A#,3F#,4C#,5G#,6D#,7A#,8F

一見似ている2本のRGですが、弾いてみた印象は大きく異なります。

メランティ(フィリピンマホガニー)ボディのRG80Fは持った感じも比較的軽く、上記チューニングだとやや弦の張りが緩いのでもう半音上げてレギュラーチューニングで弾きたくなるスッキリとしたモダンなサウンド。

アッシュボディのPrestige RG5328はずっしりと重量があり、弦の張りがしっかりしていて半音下げでヘヴィなリフの重低音1音1音をくっきり聞かせたくなるサウンド。

その違い、ぜひご自身でもお確かめください。

なお、世界初の量産7弦ギター”Universe UV7”のスタイルを継承したUV70P-BKも販売中です。

この夏、多弦の世界へ!

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