A Journey of Distortion【BOSS編】
オーバードライブの次に検討されることが多い歪みのディストーションを全4回シリーズで紹介していけたらと思います。初回はDS-1、DS-2、DS-1Wです!
DS-1は1978年発売のBOSS初のディストーションで、このペダルが使用された代表曲といえば、Nirvana「Smells Like Teen Spirit」ではないでしょうか。実はこの曲だけでなく、赤ちゃんが海中を泳いでるジャケットで有名なアルバム「Nevermind」でメインで使われた歪みでもあります。時代を切り開いた歪みと言っても過言ではありません。2022年、カート・コバーンが使用していたDS-1が75,000ドル(約1,100万円)で落札され、オークションで落札された最も高価なペダルということで当時ニュースになりました。発売当初から現代まで数々のミュージシャンの足元で活躍してきたペダルですが、8,910円という低価格で入手できることも最大の魅力の一つです。
DS-2は2つの歪みを搭載しており「TURBO I」がオーソドックスなディストーションでDS-1のようなサウンド、「TURBO II」がミッドレンジをブーストしたよりアグレッシブなディストーションサウンドが特徴です。前出Nirvanaの最後のアルバム「In Utero」で使用されているペダルなのですが、1992年のホノルル講演で破損したDS-1の代わりに使用し始めたということで、あの頑丈なBOSSのペダルを壊してしまうとは… カートの激しいパフォーマンスが目に浮かびます。
DS-1WはDS-1をBOSS自らがセルフモディファイした「技 WAZA CRAFT」シリーズになります。このシリーズは全てのペダルを日本で製造しており、2つのモードを切り替えることが可能です。カスタムモードでは、ミッドレンジが押し出され、LEVELがスタンダードと比べて6dBまで最大出力されます。これは個人的な所感なのですが、DS-1Wは、キメの細かなモダンな歪みサウンドで、よりJ-POPをやるのに適したペダルなのかなと感じています。
今回はBOSSの代表的な3つのペダルを紹介させていただきましたが、次回は海外ブランドのディストーションを紹介しますので是非お楽しみに!