現在ではGibson（ギブソン）の姉妹ブランドとしておなじみのEpiphone（エピフォン）ですが、1950年代後半のギブソン社による買収以前は、特にアーチトップの分野においてギブソンのライバルとして躍動していた歴史あるブランドであります。ギブソン買収以降は、アーチトップ／ホローボディに加えソリッドボディモデルの生産も始まり、世界中のギターファンに愛される魅力的なモデルが多数誕生しました。

Gibson（ギブソン）工場で生産されるEpiphone（エピフォン）ブランドのなかでも、特に生産本数の少ないレアモデルとして知られ、コレクターアイテムとなっているEpiphone『EB-DL Embassy Deluxe Bass（エンバシーデラックスベース）』。ギブソンブランドでいうThunderbird IV（サンダーバード4）と同様のマテリアルを持つモデルですから、本家の生産本数の少なさからしてもなかなか貴重な1本であることが伺えます。

今回入荷は1967年頃出荷の個体。アーティストからアーティストへ引き継がれてきた貴重な1本です。

【ボディ】
全体重量は約3.9kg。ボディ材はマホガニー、エピフォンブランドらしい丸みを帯びたダブルカッタウェイボディ。チェリーカラーの褪色は程々で、ウェザーチェック、打痕、ピックガードの経年変化、金属パーツのくすみ等はみられるものの、比較的きれいなコンディションをキープしております。ブリッジスタッドをやや前方に移動した跡がみられます。その他ネックジョイント部のストラップピン、ミュートパーツは欠品しています。

【ネック】
ネック材はマホガニーのセットネック。エピフォンブランドおなじみの通称「Bat Wing Head（バットウイングヘッド）」が特徴的です。チューナーの巻き具合の固さにバラつきはあるものの、機能面は問題ないでしょう。フレットはいちどすり合わせ済みで、極端な減りもみられずプレイアビリティは良好です。ナット幅38.3mm。細い幅ながら厚みのしっかりとあるネックシェイプが特徴です。

【電装系】
コントロールはシンプルな2ボリューム1トーン。コントロール部はピックアップを含め当時のコンディションをキープしています。独特の図太く分厚い低音を基本としつつ、2ピックアップ仕様ならではの幅を持ち合わせています。

常に入荷未定のレアアイテム、そしてヒストリーを持つ貴重な1本だと思います。この機会に是非どうぞ。

ノンオリジナルハードケース、金属カバー類付属