イケシブリユース首藤です。
本日は販売している商品ではなく、皆さんから買い取ったギターをどのように販売するのか、それをざっくりと紹介します。
まずはクリーニングですね。古い弦を外し全体の埃や汚れを軽く落とします。僕はフレットからクリーニングを始めることが多いです。軽い汚れならコンパウンドで磨くだけで済みますが、ひどい汚れやサビが生じている場合は目の細かいサンドペーパーとスポンジ研磨材を使い、汚れをしっかりと落とし、かつフレットの細かなキズをならします。その後、コンパウンドで磨きあげ、今回はローズウッド指板なのでオイルを適量入れ拭き取ります。輝きを取り戻したフレットは美しいだけでなく、フィンガリングもスムーズになり、光るフレットを眺めれば自己肯定感も上がります。良いことづくめですね。
次に電装系をみていきます。中古品は改造されている場合もあるので各部確認していきましょう。ピックアップをはじめ交換歴はあるかチェック、キャビティ内には埃や木屑が溜まりますので同時にきれいに取り除きます。また、ジャック部も洗浄します。これにより、現状問題はなくとも後々のトラブルを軽減出来ます。ような気がします。
そしてパーツを外し、本体とパーツをそれぞれクリーニングしていきます。多少の手間は掛かりますがパーツ接地面はそれぞれ汚れがたまりやすく、結果、バラした方が効率的です。また、ピックガードの裏に以前のオーナーさんのプリクラが貼ってあったことがありました。弊社では「中古楽器は、想いのリレー。」を合言葉にリユース事業を展開していますが、繋がなくていいバトンはここで断ち切りますのでご安心ください。
また、ギター本体をクリーニングする際は、出来るだけギターに話しかけてあげましょう。観葉植物に話し掛けると良い的なあれですね。「その木取りいいね」とか「お洒落な導管だね」等パーソナルな話題が望ましいです。注意点としては、話しかけたギターがもしも返答してきたら、それはあなたの心が疲れているサインなので即座に作業を止め、ゆっくりと休みましょう。
クリーニングを終えれば、バラしたパーツを組み上げ新しい弦を張り、トラスロッドや弦高、ピックアップの高さなど各部を調整し販売開始です。手塩にかけたギターが売れていくときは毎回感慨深いものです。
それではまたお会いしましょう。