今回ご紹介するのはこちら!
Kogalashi Sound Magic(コガラシサウンドマジック)の
Bitter(ビター)、そしてGanache(ガナッシュ)です!
「聞いたことないブランドだな?」
って思われたそこの方、簡単にご説明しましょう。
Kogalashi Sound Magicはコガ シンゴさんという
日本の楽器店で長年の経験を積んだエンジニアが作るペダルブランドです。
つまり、日本人が求めるサウンドを第一線で見続けてきた方なんですよね。
そういった先入観を抜きにしてもKogalashiのエフェクターは素晴らしいのですが、
今回2種類で展開されたこちらは、よりとっつきやすく幅広い層にハマる歪みだと思います。
では早速、Bitterの方からレビューしていきます。
(ちなみに私の主観に基づいた感想になりますのでかなり偏るかも...。何卒悪しからず)
このペダルの魅力は何といっても、空間の色を変えないことです。
「歪みペダルで何言ってんの?」と思われるかもしれませんが、
歪みエフェクターでも音が鳴る空間の色、雰囲気はかなり変わります。
例えば不動の名機であるVEMURAM/Jan Ray。こちらをかけるとあら不思議。
一気にホットでほんわかとした気分にさせてくれます。
BOSS/OD-3はディレイをかけたか??と思うくらい音が伸び、非常に艶やかに感じられます。
はたまた歪みの定番Suhr/Riot。キュッと引き締まった気持ちになります。
歪みエフェクターをかけると音のタッチやレンジ感も変わるので、
キンキン/モッサリなどギターの原音も含め空間の色ごと変化することが多いです。
ですがBitterは一味違います。スッキリしてるんです。
歪みはしっかり乗るのですが、音が遠くなったり縮こまったりしません。
かといって空間の色が暖かくなったり冷たくなったりもしません。
音が鳴っていた空間はそのままに、荒々しさが乗っかります。
エフェクトをかける前のカラーを、キープしているんです。
もちろんBitterも色は変えているはずです。
倍音、サスティーンなどに変化は起きているので。
ですがペダルと組み合わせたとき、前述の感想が。
つまるところ、Bitterに施されたチューニングは
「【いわゆるエレキギター】に求められるサウンドを出力する」。
そこにフォーカスされているのではないかと思います。
上記の言い方だとあまりにも抽象的で胡散臭いですね。
何が言いたいかというと、基本的に歪みサウンドは複数のエフェクター、
もしくはアンプの歪み×エフェクターで作ることが多いと思うんです。
そしてディストーションは歪みの最後に来ることが多いので、
そこに来るまでに空間の雰囲気は濃くなりがち。
いくつもの歪みが重なって、コンプ感や倍音が複雑になる感じですかね。
(逆に、クリーンのアンプに単体でディストーションをかけるときは
味の濃いブワっと嵐を起こすようなペダルが欲しくなりますが。
個人的にはJYUGEHM STOMPSのir AVANTEがお気に入り。)
そういう、空間をガラッと変える系のディストーションを複数の歪みと同時に使うと
「色が重なりすぎて、もとのギターの原音が分からない」というシーンがよくあります。
それは歪みすぎだったり、音の被りだったり色々な理由が。
あと、そもそもアンプライクなディストーションだと音が飽和しすぎたり。
それを均すようなチューニングになっているんじゃないかなと個人的には思うんです。
「でもディストーションの音が必要なんだよね。あの粒の大きさが」
そんな場面にBitterは活躍してくれると思います。
しっかりと音量やサスティーンを稼ぎつつ、
弦にまとわりつくディストーションはシンプルで綺麗。
ですが、飽和したハイやローで空間に靄がかかる感じはしません。
あくまでも、用意された空間で暴れてくれます。
個人的には、せっかく作ったジューシーなクリーン~クランチサウンドが
バチバチに着色されすぎると「違うんだよなー...。」と感じちゃいます。
「オーバードライブだと柔らかすぎる、
でもディストーションだと硬すぎる。」
「〇〇系が好きで使ってみたけど、
自分のボードの音に馴染まない。」
そんな悩みをお持ちのギタリスト、
特にギターボーカルや邦ロックがお好きな方に
このエフェクターを弾いてみてほしいと思います。
間奏やサビでオーバードライブの代わりにこれを踏んでみてほしいです。
めちゃくちゃ気持ちよくギターが弾けます。
長々と語ってしまいましたが、総括です。
「何色にも染まるディストーション」。
個人的にはそんなキャッチコピーをつけたいと思います。
数々の名機が世の中にはありますが、それらとは異なる
新感覚のディストーション。ぜひ店頭でお試しください。
(長くなり過ぎたのでGanacheは別途投稿します!)