クラック、ヒス、クリップ、暗騒音まで、オーディオ・レストレーションの業界標準プラグインを集約!
ノイズ補正・除去プロセッシングは、コンピューターによるデジタル化で最も大きな恩恵と進化を多く受けてきた音響処理の分野かもしれません。
以前は専用の高価な機材やコンピュータが必要だった時代から、 ノイズ補正はプラグイン登場で誰もが手を伸ばすことのできるツールへと変化してきました。
しかしその対象となるノイズ自体は、体系化することが非常に難しいランダムなサウンドです。このため、一つのプラグインですべてのノイズに対処するのは難しいのも実情です。さらに、ノイズ処理はいくらでも複雑な工程と処理を生み出してしまいます。作業に数時間も、場合よっては何日も要するようなことがあるとすれば、本来の手軽さからは本末転倒になってしまいます。
Waves Restorationバンドルに収録されたプラグインは、いずれもX-で始まり、その後に処理に適したノイズの名称が付けられています。突発的なノイズにはクリックまたはクラックル、静的なノイズにはハムまたはノイズを選択することで、ノイズに特化した処理を集中して進めることができます。移動しながらの収録など、刻々変化するバックグラウンドノイズには、アダプティブと呼ばれるモードを搭載したZ-Noiseが追従してノイズを処理します。
いずれのプラグインも、ノイズの特徴に合わせて最大限の効果を発揮できるよう、インターフェイスをグラフィカルにすることでノイズを把握しやすくし、各ノイズに特化したパラメーターのみで構成しています。プラグインのバックグラウンドで起こる複雑な処理を気にせず、スピーディに作業を進めることができます。
Restorationバンドルは、ノイズタイプに合わせたシンプルな操作で明確で高品位な処理を実現します。
・高価な専用ハードウェアを超える機能と精度を実現
・リアルタイムにソースを試聴しながら編集が可能
・Waves独自のサイコ・アコースティック技術により、音質変化を最小限にとどめながらノイズを最大限に除去
・専門知識が不要な、直感的なコントロール
■収録プラグイン
★X-Click
Waves X-Clickは、オーディオ品質を維持しながら、突発的なクリックノイズを除去・低減するプラグインです。
デジタルスイッチングやクロストークから生じる鋭いスパイク波形はもちろん、78回転のSPレコードや通常のアナログレコードのクリックノイズも効果的に除去します。フルオートメーションでもマニュアルでも操作可能です。
クリックの主な原因には、波形が大きく急激に変化するデジタルエラーと、レコード針の溝に物理的な障害や損傷がある場合の2種類があります。物理的なダメージでは、デジタルエラーよりも多くのサンプルを破損します。
X-Clickは、たった2つのパラメータでこれらのクリックを取り除くことができます。
★X-Crackle
X-Crackleは、X-NoiseやX-Clickで処理を行った後、アナログレコード修復の第二段階としてプチノイズや表面の傷から生じるクラックルノイズを除去するプラグインです。
クラックルとは、オーディオ波形上に点在する、低レベルのトランジェントまたは小さなクリックやポップを指しています。クリックはより明白で、通常は実際のオーディオを クラックルはより繊細で、クリックとは異なり、発生したエリアの数サンプルにのみノイズを引き起こします。
X-Crackleは、古いレコードなどで見受けられるこうしたクラックルを効果的に除去します。他のノイズリダクションシステムとは異なり、X-Crackleは正しい設定で使用した場合、事実上、聴感上のアーティファクトは発生しません。
★X-Hum
X-Humはオーディオ品質を維持しながら、ランブルノイズや、DCオフセット、ハムノイズを除去・低減するプラグインです。
ハムノイズは、グランドループ回路に問題が発生した際に引き起こされ、通常その国で使用されているACのサブ周波数を基点とした、安定した低周波のノイズとしてレコーディングに影響します。
例えば、ヨーロッパではAC240Vが使用されているため、適正でないアースのループにより60Hzのハムが発生します。また、これはさらに高い周波数帯へも一定のレベルの倍音となって現れ、さらなる問題を引き起こします。また、ターンテーブルやテープマシンなどの低域に発生するうなり音や機械ノイズ、ゼロベースから一方に波形がシフトするDCオフセットも、同種として対処すべきノイズです。
★X-Noise
テープヒス、空調、コンピューターノイズを取り除く理想のプロセッサー 既存のダイナミックスプロセッサーに似た誰にでも使いやすいX-Noiseは 各トラック、コンプリートミックス、損傷した録音などからテープヒス、空調、コンピューターノイズを取り除く理想のプロセッサーです。
あらゆる音源に含まれるノイズ成分をインテリジェントに認識し、広帯域のノイズリダクションでバックグラウンドノイズを取り除くことが出来ます。また、基本的な操作は往年のダイナミクス・プロセッサに近く、認識した曲線に従ってノイズを除去します。
★Z-Noise
これまで、ノイズのみの部分からノイズ・プロファイルを作成する必要があったノイズ処理プラグインに、再生中にリアルタイムにノイズ・プロファイルを検出するアダプティブ・モードを追加したZ-Noise。
ミックス素材からノイズ・プロファイルを検出するエクストラクト・モードも搭載。全帯域を等分割するFFT方式とは異なるアルゴリズムにより、低域の解像度を改善します。また、トランジェント調整機能により、ノイズ処理前にアタックを強調しておき、ノイズ除去によるアタックの欠損を抑制することも可能です。
※最新の動作環境はメーカーページをご参照ください。