今回は Fender USA より『American Vintage II 1961 Stratocaster』 のご紹介です。
以前記事を書いた "American Vintage II 1957 Stratocaster" と同じシリーズで、こちらはヴィンテージでも非常に人気のある60sスタイルのスペックを備えたモデルです。
※ American Vintage II 1957 Stratocaster の記事はコチラ
https://www.ikebe-gakki.com/Form/StaffStart/Coordinate/CoordinateDetail.aspx?cid=31030942
ボディはおなじみの ダブルカッタウェイシェイプ に、60年代ストラトの特徴でもある アルダー材 を使用。
サウンドはややハイミッド寄りで、バランスがよく明るめのトーン、立ち上がりの早いアタックに程よいサスティーンが特徴です。またこの年代辺りからピックガードを 1プライ8点止め→3プライ11点止め へ変更し、ルックスに少し重厚感をもたせるよう工夫されています。
続いてネック。メイプル材に 1959~1962年半ば頃 の特徴でもある "スラブ貼り" のローズウッド指板を採用。
"スラブ張り" とは「ネック材と指板の接着面が平らなこと」を指していて、現在主流なラウンド貼り(接着面に丸みをつけた方法)と比較して指板材の質量が多いこともあり、ローズウッドの特徴である太くて重心のあるサウンドがより一層出ています。
また塗装はボディ&ネック共にオールラッカー仕上げで、 アルダーボディのハイミッド と スラブローズの重心のあるロー で音色のトータルバランスも良く、アンプをつながない生鳴りでもそのポテンシャルをダイレクトに体で感じることができます。
そしてネックの形状は 1961 Cシェイプ。
やや薄めの厚さでほんのり幅広に感じますが、ローポジションのコード弾きからハイポジションでのソロプレイまでどのポジションでも握りやすく滑らかにプレイングできるので、万人受けしやすいモダンな形状に仕上がっています。
PUは "Pure Vintage '61 Single-Coil Strat" を搭載。コチラは アルニコ5マグネットと スタッガードポールピースを採用しています。
サウンドはクセがなく素直な反応でまとまりがあり、ヴィンテージといえど様々なジャンルに対応できるポテンシャルを持っているのでモダンな印象も少しあります。またスタッガードで音量バランスが良く、アルニコ5マグネットのおかげで程よいコンプ感で弾きやすいので、誰でも扱いやすいストラトPUだと感じました。(コチラもPU単体で販売しています)
その他のハードウェアは 1957仕様のストラト と同様に "冷間圧延スチールブロック搭載ブリッジ" や "Deluxeチューニングマシン" と、精度が高くつくりの良いモノを採用しています。
ふと触っていて思いますが、こういったハードウェアはモノがしっかりしていると長年トラブルなく使用できますし、弦が直接触れている部分なので実は重要な部分だなぁと強く感じます👀
ヴィンテージ要素をしっかり随所に反映させながら、現代のギタリストが扱いやすいスペックを備えた一本。
多くのアーティストが魅了された年代を基にした、どなたでも持っていて間違いない逸品です!