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普段そんなに歪ませることのないギタリストが紹介してみるのもいいでしょうということで、今回はこちらのアンプを。
ENGL「Fireball 25 KT77 LTD (E633 KT-77) 」

最大出力25W、2チャンネル仕様のハイゲイン・ヘッドアンプ。100W以上のフルサイズのENGLや、他ブランドのハイゲインアンプに比べ、二周りも三周りも小さな重箱サイズ(おせち4段分くらい)です。私が普段使うようなクリーン~クランチあたりの真空管アンプですと、中々このサイズ感での選択肢が少ないので非常に羨ましい...

そして、このアンプ最大の特徴といえば、モデル名にもある通りの真空管KT77管(写真2枚目)。そう、このKT77管こそがメタル・サウンドとは縁遠い私とENGLを繋いでくれた鍵なのです。出力の大きなKT77は、本機のような小出力のアンプに採用されること自体珍しいのですが、オーディオアンプにも採用されるそのクリアな特性がFireball25との相性バツグン。
コシのある中域やギュッと詰まった歪み感はそのままに、ヘッドルームが広がったような開放感ある弾き心地がたまりません。そもそもこのアンプは25Wのハイゲイン・アンプですので、低出力特有のコンプ感もあるはずなのにこの透明感。激しい歪の後味に爽やかさが香る、だと。このENGLなら僕でも使いこなせるかもと思ってしまいました。KT77ありがとう。

と言ってもENGLですから、クリーンチャンネルでもスタジオ常設のMarshall等とは一味違います。リアピックアップで弾いてもペチペチした音色にはなりませんし、KT77が一緒に居るとはいえ、ENGLに流れる強烈なメタルの血潮にハラハラします。ですので、メタル・ギタリストの方にも安心して使っていただきたい。しかしながら、我々「普段はそこまで歪ませないギタリスト」にとって、このKT77モデルは機材の視野が広がる素晴らしい機種であることに違いありません。クリーンと歪み(リード用)でアンプの2台使いを模索されている方や、ペダルで作るディストーションに満足できないという方はぜひ「Fireball 25 KT77 LTD (E633 KT-77) 」いかがでしょうか。
私の場合ですと、バラードのソロをこのアンプで弾きまくりたいと思っております。ミッドブーストのスイッチが気持ち良いんです。

2024/09/22 プレミアムギターズ 綿引佑太 のスタッフレビュー

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