コストパフォーマンスに優れた現代的ジャガー!!
1962年にFenderの最高級機種の一つとして登場したジャガー、スマートなオフセット・ボディに24インチ・ショートスケールのネック、フローティング・トレモロ、独特のコントロールなどなど、発売当時から強い個性を放ち、STタイプやTLタイプなどなど○○タイプという言い回しがある中で、JGタイプという言い回しが存在するように、確立した個性を持つギターの一つとして現代に受け継がれております。
発売当時は当時の流行りでもあるサーフミュージックを中心として活躍していたようですが、、、私としては自分が若かりし頃に好きだった90年代からのパンクをルーツとするようなグランジやガレージ・ロック系のプレイヤーのアイコニックなギターとしての印象が強く、ディストーションがかかった鋭くジャリっと掻き鳴らされるジャガーには言うまでもなく憧れを抱いておりました。
こちらは、そんなジャガーのメキシコ製フェンダー(2024年現在)最新ラインナップ「Player II」シリーズから登場しました「Player II Jaguar」でございます。
伝統的な仕様は受け継ぎながらも現代的に進化させた仕様を持ち、コストパフォーマンスに優れたラインナップが魅力の「Player II」シリーズ、こちらのジャガーも伝統的な雰囲気は受け継ぎながらも、ポイントポイントで現代的に使いやすいようアレンジされた仕様となっております。
アルダーのオフセット・ボディにショートスケール、フローティングトレモロ採用など、ジャガーのサウンドの核となる部分はしっかりと受け継いでおりますので、サスティーンの弱さを逆に武器にしたようなジャリっ!としたジャガーならではのサウンドはしっかりとお楽しみ頂けます。
メカメカしいコントロール系統はルックス的にはアクセントとなっておりましたがPlayer IIではシンプルなコントロールが採用されております。
確かに扱い辛さもございますがジャガーと言えばあのメカメカしいコントロールという印象が強い私にとっては少し残念ですが、、、コントロールは直感的に出来た方が演奏のストレスは無くなりますし、オリジナルの仕様に拘りがある方であればクセが強くてもオリジナルの仕様が良いからヴィンテージ系の仕様を採用したモデルを選ぶ、という方向でご検討頂くと勝手ながら思っておりますので、ここは進化したプレイアビリティで演奏できることを楽しみましょう。
コントロールもそうですが、オリジナルに搭載されていたギザギザのブリッジ・サドルなど、そのパーツや仕様でなければならない音や雰囲気は確かにございますが、それと同時に、コントロールで言えば操作性、ブリッジサドルで言えば弦落ちなど扱いの上では癖を学ぶ必要があるので、サウンドかプレイアビリティかはジャガーの悩ましいポイントですね。
その他にも、Mustangサドル付き6サドル式Jaguarブリッジ採用や、サラッとしたシルキーな手触りを持つサテン仕上げのネックバック、ミディアムジャンボフレットを採用した9.5インチラジアスのスラブローズウッド指板など、プレイアビリティに関する部分は現代のミュージック・シーンへの対応が考えられた造りとなっており、ジャガーという個性は残しつつもより多様性に富んだ仕上がりを見せております。
扱い易さは他のストラトキャスターやテレキャスター、ジャズマスターの方が扱い易いかもしれませんが、個性という点では、やはりジャガーが強いと思います。一般的なギターと同様の操作感で演奏できるようなプレイアビリティも向上しておりますので、初心者様にもおススメ出来る楽器でございます。
サンバーストや白などの定番カラーからポップなカラーまで取り揃えたカラーバリエーションも嬉しいポイントですね。
この価格帯でご検討であれば、面白い一本なのではないでしょうか!?