今回は、調整工具のお話です。
Montreuxの『Swiss Tools Offset Driver』というネックの反り調整用工具をご紹介致します。
ギターやベースを所有する者が必ず通らなければならない道。
そう、「ネックの反り調整」
Gibsonや現代的なスタイルのギターであれば、「トラスロッド」と呼ばれるネックの反りを調整する金属製の棒がネックの中に入っており、それを調整できる口がヘッド側にあるので、そのまま口にレンチを差し込むことができます。
しかし、Fenderといったヴィンテージスタイル(主に50~60年代スタイル)のギターは、トラスロッド調整用の口がネックピックアップに側にあり、ピックガードを外したり、ネックを外さないと調整ができません。
さらに、工具の差し込み溝が十字になっているので、それに合った工具が必要となり、少々手間がかかります。
そんな時にこの『Swiss Tools Offset Driver』が役立ちます!
使用感として、ドライバー先端部の一方は横型、もう一方には縦形になっているオフセット仕様で、トラスロッド側の溝の位置によって使い分けられます。
先端部は薄く、中間部にかけて厚くなっているので、トラスロッド側の差し込み溝にドライバーをはめて回すと、溝内でずれにくく、均一的に力を加えられるように感じられます。
また、中央の持ち手にはザラザラとした滑り止めがあるので、作業中でも手から抜けてしまうこともなくなります。
その他、柄から先端部までの曲がりが短いので、テレキャスターといったネックピックアップからトラスロッド側の溝までの距離が短いギターも難なくドライバーを差し込めます。
一般的なマイナスドライバーで調整ができなくはないですが、トラスロッド側の溝部分の金属は意外と柔らかく、力を入れすぎると溝が広がってしまう可能性があります。
私は過去にオフセットドライバーの存在を知りながら、マイナスドライバーを使って所有しているギターの調整を試みましたが、溝を広げてしまい、後悔をしたという体験をしました。
それ以降、このオフセットドライバーを使用しています。
備えあれば患いなしですね。
調整用工具としては、決してお求めやすい価格とは言えませんが、愛機を傷つけず、調整して長く使っていけることを考えると、持っていて損はありません!
ご自身の愛機を理解してもっと好きになって頂けるように、気になっている方はこの機会にお試しください!