■BOSS EQ-200 Graphic Equalizer
あまり知られていない「凄さ」を1つ。
このグライコ、他にはない機能(性能)は「入力されていない帯域はスルー」になっている事。
それの何が?と思う方がほぼかと思います。
一般的なグライコは、一番上または下のスライダーを上げると帯域がブーストされて「サー」や「バー」って言う音がノイズとして発生するのですが、これは本来は居ない音を無理くりブーストしてしまっている現象になります。
「もしかするとシングルPUの音をグライコでブーストすればハムバッカーみたいな音になるんじゃないか!」と、誤った道に迷い込む事があるかもしれません。それで結果的に「ならない」を覚えてミッション終了となります。
話しが逸れましたが、EQ-200は「入力されていない帯域はスルー」になっています。
画像2のフラットから画像3の上の12.8kHと下の30Hのスライダーを上げても「何も変わらない」状態になります。それぞれ隣り合った6.4kHと60Hを上げると音に変化が生じます。ここがシングルコイルのダイナミックレンジの境目になっていると言う事を意味します。
と言う事で、無駄な「サー」や「バー」って言う音のノイズが出ない仕組みになっています。
原音のダイナミックレンジに対してほぼ忠実にイコライジングが出来ると言う意味になります。
ガツンとしたディストーションサウンドの中で、グライコはノイズを増幅させてしまうのがネックではありますがこのEQ-200はノイズの原因を己では作りません。ミドルを持ち上げた滑らかなトーンや鋭いVシェイプ(業界用語で言う所のドンシャリ)もスムーズにキマります。
エレアコやウクレレなどでプリアンプが必要な場合にも、プリアンプと言う考え方としてご検討頂けると良いと思います。
ベースの持ち替えでの「インプットセレクター」としての機材と言う考え方もありですね。
あると便利な機材の1つかと思います。