■FRIEDMAN
BUXOM BOOST
フリードマンのエフェクターと言えば「BE-OD」またはそのデラックスしか知らない方がほとんどかと思います。
このブースター、出来る仕事が多い。
まずは２段目のTight、Boostは上段のMidの下にある「Bypass/EQ」切り替えのミニスイッチがどちらでも共通で作用する、基本となる２つになります。
Tightは時計回りでどんどんタイトにローがカットされていき、トレブルブースターに変容していきます。逆にシフトすればフルレンジブースターで使用出来ます。
次に上段にツマミが３つあり、左からMid、Bass、Treble。これらはミニスイッチが「EQ」にシフトしている時に作用するツマミ達です。このモードは５つのツマミが全て作用します。
例えば、Tightをフルレンジ側へ振り切り、Midを8～10、Bassは5以下にセットしディストーションと合わせればRockman XPRの様な鼻つまみっぽいアプローチも出来ますし、Bypass側でTightを7前後にセットし、Boostは5以上で「歪んだマーシャル」へ合わせれば、オジーやアイオミ的な往年系のロックサウンドにもなります。
そもそも3-band EQが備わったクリーンブースターは探してもほとんど無いでしょう。
それは「アンプビルダーが見る景色」で必要なものを設計図に落とし込んでいるからなのだと思います。これがエフェクタービルダーとの「見る景色」の違いかなとも感じます。
選択肢が多く備わっている事で、ブースターは固定でオーバードライブまたはディストーションを都度着替え、その状況に都度フィットするブーストをもたらしてくれる事に繋がります。
設計力の高さによるノイズレベルの低さも流石の一言。クリーンで使用するシチュエーションでも音像のロス感は無く、非常にクリアーです。
「そもそもツマミ１ケでいいジャンルにここまで説明するのはうるせーよ」
⇒よほどハメ込まない限りツマミ１ケでいいシチュエーションよりも音作りの幅が多種多様に広くなった今、ニーズに合わせるべく至極スマートで丁寧なクリーンブースターが作られたとお考えください。
プロアマ問わず、これも知らないでは勿体ないペダルの１つ。
流行に流されない派のあなたを、戦う顔つきでお待ちしております。