プレミアムベース大阪 小村 拓摩 のスタッフレビュー
プレミアムベース大阪、小村です。

最近ウチのヤング達がMy New Gearしまくってまして。それに触発されて僕も新しい楽器を買っちゃいました。まぁギターなんですけどね~ベース買えよってな(笑)。
ご安心下さい。ちょ~っとギターも好きな生粋ベーシストです。

というところで、先ずは僕がベースに向き合うべきなのですが…例によって「向き合って」行きましょう。
サンズやった、ダークグラスやった、ということは…?お待たせしました。MXRです。

1972年に創立、その2年後に法人化され、Phase 90やDyna Comp、Distortion+といった、今も絶大な人気を集めるモデルが誕生しました。
それまで、エフェクターというとクソデカ筐体、小さくてもエレハモのBIG MUFFやSmall Cloneくらいの大きさはあり「ストンプボックス」なんて呼ばれていましたが、そこから大幅に筐体を小さくして「コンパクトエフェクター」というものを世に普及させたのもMXRです。
ちなみに…時をほぼ同じく、ここ日本でも「コンパクトエフェクター」が誕生していますが、それはまた別のお話…。
その後、1987年にJim Dunlop社がMXRを買収。ここから、僕もギターで愛用しているCarbon Copy等が誕生します。(繋いでいるものの滅多に踏みませんが…)

おいまた長くなるんちゃうんかって思うでしょ?これ大事な話なんです。
今回の主役を含む、MXRのベースエフェクター群「Bass Innovations」は、このJim Dunlopによる買収後に誕生しています。
「ウチはファズフェイスとクライベイビーで勝負するんや!」とジムさんを突っぱねて、この買収が無かった事になっていたら…このモデルは誕生してなかったかも知れません。いや、実際はそんな事は無いでしょうけど、少なくともMXRがここまで世界的に広がり、ベース専用モデルに着手するキッカケにはなっているはずです。
そんな「楽器界のセンセーショナルな出来事」の末に生まれ、今も定番として愛されているのがこのモデルです。

正確な誕生時期はいくら調べても出てきませんでしたが、少なくともベードラと同時期、またはその付近のはずです。
というのもベードラ(V1)とは優劣は置いといて、スペック的に違う所があったんです。

まず、ベードラに対してコイツが決定的に違う所が「チャンネル」という方式で2種類の音を使い分ける事が出来ます。ということなので…EQは共通ながらも2種類の音が使い分けられるのです!
(ベードラは作った音のON/OFFが出来るのみです。)
そして歪みの質感も大きな違い。ベードラはチューブアンプのゲインを突っ込んだような、まさに「オーバードライブ」という質感ですが、MXRは金属質でエフェクティブなテイストの「ディストーション」という質感。
そして、ベードラがV1の頃はミドルが無かったので、3バンドEQを完備しているというのも大きな違いです。
それが今や機能的な調整範囲は揃いましたので、歪みの質感に着目して頂くと「俺には/私にはどっちがええんや」はスパッと決まるはずです。

コントロールをそれぞれご紹介すると、まず筐体左上にはクリーンボリュームがあります。
そして、その下にはEQが三つ並んでます。
そしてクリーンボリュームの小脇にはプリセットEQを呼び出す「COLOR」スイッチが付いています。
プリセットEQとは言いますが、要は無条件にドンシャリになります。
ちなみに…これを入れた状態でもEQは効きます。
以上スイッチを含めて計5つのコントロールで制御出来るのが、このモデルの「クリーンチャンネル」です。

続いてはクリーンボリュームの隣、ディストーション側のボリュームがあります。
その隣はクリーンと歪みの混ぜ具合を調整するブレンドが付いてます。
そして次は…一個飛ばして歪み具合を調整するゲインです。
んで、この飛ばしたノブとスイッチですが…このエフェクターにはノイズゲートが搭載されていまして、それのON/OFFと効き具合を調整する「TRIGGER」ノブが付いています。
ガンガンに歪ませてデスコアとかジェントやりますって時はコレが大活躍。
それでいて…ぶっちゃけ、TRIGGERマックスにしてもそこまでゲインを損なわないっていう結構凄いゲートが付いてます。
そして、この「ディストーションチャンネル」ではクリーンでいうCOLORスイッチが常に入った状態です。

------
結局長いやんけ~。毎度毎度スンマセンね。

音は…もう皆知っとると思うんであえて載せません。が、その代わりにチャンネル方式に着目した「捻った使い方」をお教えしましょう…。
------

まずは1つ目。
クリーンはCOLORを押していない状態なので、EQで設定した音がそのまま出てる状態です。
一方歪みは…ボリュームだけクリーンと揃えて、ブレンドもドライブもゼロ。当然歪んでないのでノイズゲートもオフです。
我ながら狂ったセッティングですが、前述したディストーションチャンネルの特徴を見返してみて下さい…「COLORは常に入った状態」って書いてますよね。
ということでCOLORを押すと自動的にドンシャリになる、という特徴を利用してディストーションチャンネルを「スラップ用チャンネル」として活用するのがこの方法です。

そして2つ目。
僕も最近編み出した方法ですが…まず、クリーン側はCOLORを押した状態です。
EQは出したい音に応じてお好みで調整してください。
そして歪みは…また歪みゼロの状態!
なのですが…ボリュームを若干クリーンより大きくなるように設定しています。…はい、即席クリーンブースターの出来上がりです!
(※PAさんによっては「このやり方」を嫌がる方もいらっしゃるので、実践は各方面と相談の上で行ってください。)

まぁぶっちゃけ、この使い方をしている方を僕はまだ見たことありません。
が、改めて触っていく中で見つけた「このモデルだから出来る」アプローチであるのは間違いないです。
「スラップ用のEQを入れているけどうまくいかん!」「ブースターを導入したいけどどれを選べばええんや!」は、意外とコレが解決の糸口かも知れません。

お店で是非、そのやり方も試してみて下さい。
そして、持っている方も是非、いっぺんやってみて下さい。
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小村 拓摩

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プレミアムベース大阪、小村です。

最近ウチのヤング達がMy New Gearしまくってまして。それに触発されて僕も新しい楽器を買っちゃいました。まぁギターなんですけどね~ベース買えよってな(笑)。
ご安心下さい。ちょ~っとギターも好きな生粋ベーシストです。

というところで、先ずは僕がベースに向き合うべきなのですが…例によって「向き合って」行きましょう。
サンズやった、ダークグラスやった、ということは…?お待たせしました。MXRです。

1972年に創立、その2年後に法人化され、Phase 90やDyna Comp、Distortion+といった、今も絶大な人気を集めるモデルが誕生しました。
それまで、エフェクターというとクソデカ筐体、小さくてもエレハモのBIG MUFFやSmall Cloneくらいの大きさはあり「ストンプボックス」なんて呼ばれていましたが、そこから大幅に筐体を小さくして「コンパクトエフェクター」というものを世に普及させたのもMXRです。
ちなみに…時をほぼ同じく、ここ日本でも「コンパクトエフェクター」が誕生していますが、それはまた別のお話…。
その後、1987年にJim Dunlop社がMXRを買収。ここから、僕もギターで愛用しているCarbon Copy等が誕生します。(繋いでいるものの滅多に踏みませんが…)

おいまた長くなるんちゃうんかって思うでしょ?これ大事な話なんです。
今回の主役を含む、MXRのベースエフェクター群「Bass Innovations」は、このJim Dunlopによる買収後に誕生しています。
「ウチはファズフェイスとクライベイビーで勝負するんや!」とジムさんを突っぱねて、この買収が無かった事になっていたら…このモデルは誕生してなかったかも知れません。いや、実際はそんな事は無いでしょうけど、少なくともMXRがここまで世界的に広がり、ベース専用モデルに着手するキッカケにはなっているはずです。
そんな「楽器界のセンセーショナルな出来事」の末に生まれ、今も定番として愛されているのがこのモデルです。

正確な誕生時期はいくら調べても出てきませんでしたが、少なくともベードラと同時期、またはその付近のはずです。
というのもベードラ(V1)とは優劣は置いといて、スペック的に違う所があったんです。

まず、ベードラに対してコイツが決定的に違う所が「チャンネル」という方式で2種類の音を使い分ける事が出来ます。ということなので…EQは共通ながらも2種類の音が使い分けられるのです!
(ベードラは作った音のON/OFFが出来るのみです。)
そして歪みの質感も大きな違い。ベードラはチューブアンプのゲインを突っ込んだような、まさに「オーバードライブ」という質感ですが、MXRは金属質でエフェクティブなテイストの「ディストーション」という質感。
そして、ベードラがV1の頃はミドルが無かったので、3バンドEQを完備しているというのも大きな違いです。
それが今や機能的な調整範囲は揃いましたので、歪みの質感に着目して頂くと「俺には/私にはどっちがええんや」はスパッと決まるはずです。

コントロールをそれぞれご紹介すると、まず筐体左上にはクリーンボリュームがあります。
そして、その下にはEQが三つ並んでます。
そしてクリーンボリュームの小脇にはプリセットEQを呼び出す「COLOR」スイッチが付いています。
プリセットEQとは言いますが、要は無条件にドンシャリになります。
ちなみに…これを入れた状態でもEQは効きます。
以上スイッチを含めて計5つのコントロールで制御出来るのが、このモデルの「クリーンチャンネル」です。

続いてはクリーンボリュームの隣、ディストーション側のボリュームがあります。
その隣はクリーンと歪みの混ぜ具合を調整するブレンドが付いてます。
そして次は…一個飛ばして歪み具合を調整するゲインです。
んで、この飛ばしたノブとスイッチですが…このエフェクターにはノイズゲートが搭載されていまして、それのON/OFFと効き具合を調整する「TRIGGER」ノブが付いています。
ガンガンに歪ませてデスコアとかジェントやりますって時はコレが大活躍。
それでいて…ぶっちゃけ、TRIGGERマックスにしてもそこまでゲインを損なわないっていう結構凄いゲートが付いてます。
そして、この「ディストーションチャンネル」ではクリーンでいうCOLORスイッチが常に入った状態です。

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結局長いやんけ~。毎度毎度スンマセンね。

音は…もう皆知っとると思うんであえて載せません。が、その代わりにチャンネル方式に着目した「捻った使い方」をお教えしましょう…。
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まずは1つ目。
クリーンはCOLORを押していない状態なので、EQで設定した音がそのまま出てる状態です。
一方歪みは…ボリュームだけクリーンと揃えて、ブレンドもドライブもゼロ。当然歪んでないのでノイズゲートもオフです。
我ながら狂ったセッティングですが、前述したディストーションチャンネルの特徴を見返してみて下さい…「COLORは常に入った状態」って書いてますよね。
ということでCOLORを押すと自動的にドンシャリになる、という特徴を利用してディストーションチャンネルを「スラップ用チャンネル」として活用するのがこの方法です。

そして2つ目。
僕も最近編み出した方法ですが…まず、クリーン側はCOLORを押した状態です。
EQは出したい音に応じてお好みで調整してください。
そして歪みは…また歪みゼロの状態!
なのですが…ボリュームを若干クリーンより大きくなるように設定しています。…はい、即席クリーンブースターの出来上がりです!
(※PAさんによっては「このやり方」を嫌がる方もいらっしゃるので、実践は各方面と相談の上で行ってください。)

まぁぶっちゃけ、この使い方をしている方を僕はまだ見たことありません。
が、改めて触っていく中で見つけた「このモデルだから出来る」アプローチであるのは間違いないです。
「スラップ用のEQを入れているけどうまくいかん!」「ブースターを導入したいけどどれを選べばええんや!」は、意外とコレが解決の糸口かも知れません。

お店で是非、そのやり方も試してみて下さい。
そして、持っている方も是非、いっぺんやってみて下さい。

プレミアムベース大阪 小村 拓摩 のスタッフレビュー 2024/12/31

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