プレミアムギターズ綿引佑太のスタッフレビュー

今回は、プレミアムアンプとっっっておきのブースターを1台ご紹介いたします。

■SoloDallas「The Schaffer Replica - Storm」

開発者である Fil “SoloDallas” Olivieri 氏がこのペダルで目指したのは、彼自身が大ファンであるアンガス・ヤング....のサウンドシステムの肝を担っていたワイヤレスユニットSchaffer-Vega Diversity System。1970年～80年代のギター・ヒーローたちが軒並み使用していた当時200万円ほどのSchafferには、ワイヤレス接続による音の劣化を補填するためのブースト回路が搭載されており、それがいくら本人と同じギター/アンプを揃えても彼らのような音にならない隠し味となっていたわけです。

このStormというペダルは、まさしくそのブースト機能をストンプサイズに落とし込んだ1台。オリジナルであるSchaffer-Vega Diversity System開発者Ken Schaffer氏の協力を受けて完成した本機は、アンガス・ヤング氏も愛用するほどのお墨付きです。

多くのブースターが歪み量ひいては音色にアジャストする中、Stormの特徴はやはり、ドライブサウンドの立体感にあります。ONにした際の低域の引き締まり方や、最大+31dbの超パワフルなBOOST量、後段の歪みに絡みつくようなGAINセクションは、確かにギターレジェンドを彷彿とさせる耳に痛くないエッジィな歯切れの良さと、耳元で鳴るような出音の瞬発力を感じさせます。原音から大きく乖離するようなことはありませんが、各ツマミの効きもよく、耳の直感でベストなポイントへ音を着地させることに難しさは皆無です。

私がこのペダルを知ったきっかけとなったギタリスト小倉博和さんは、Kemperにプラグインする手前に接続されており、ライブ感のあるKemperサウンドを更に一歩前に押し出したより立体的な音像でプレイされておりました。クリッピングを避けるため、ペダル回路に入る前の信号に作用し音量の底上げを図るLIMITTERにより、コンプレッサーとも一味違う生々しいローエンドの喰い付きと迫力が魅力的です。

機材は揃ったが、音作りで迷宮入りしてしまった、、、という方が求める最後の1ピースに成り得るSoloDallas。
自身のシステムを引き締めたい方は勿論、マイアンプがなくとも、スタジオ常設のアンプであっても一本筋の通ったサウンドメイクを目指すならば弾いて損はないはず。

是非店頭にてStormの実力をお確かめ下さい!!
ご自身の機材を持ち込んでの試奏も喜んでご対応致します!!