今回は Fender USA の新製品『American Vintage II 1965 Stratocaster』のご紹介です。
こちらはヴィンテージ市場でも人気のある1965年頃のストラトキャスターのオリジナルのスペックに基づいて作られたモデルです。
同シリーズで同じ1960年代の "American Vintage II 1961 Stratocaster" もありますが、同じように見えて実は細かな点でも違う部分が多くあり、当時のフェンダーもストラトを随時アップデートしていたのだと伺えます🤔
今回は以前からラインナップされている 1961年モデル と、こちらの新しい 1965年モデル の主な違いをレビューしていきたいと思います👀
ボディ&ネックの木材は基本的に変わらず、どちらもアルダーボディ、メイプルネック、ローズウッド指板を採用していますが、1965年モデルでは "ラウンド貼りのローズ指板" が採用されています。(1961年モデルは接地面が平行な "スラブ貼り" を採用)
変更された理由は諸説あり、 木材の収縮の関係、 トラスロッドに被らないので製造工程が楽になる、コスト面等々…ですが、今では価格帯を問わずラウンド貼りが主流となっています。
サウンドの傾向は、ローズウッドの質量が減りその分ネック材のメイプルが多くなるため、どちらかというと低音がすっきりした明るい音色になります。ロー感が減るので、音の立ち上がりもラウンド貼りのほうが少しキレがあるように感じられます👀
ちなみにネックのシェイプも微妙に異なっていて、 "1965ストラト" の方がほんのわずかに Dシェイプ のような形状をしていて、人によっては気持ち肉厚に感じられる形状をしています。
…といっても本当にわずかな差なので、どちらのネックも基本的には握りやすい Cシェイプ に仕上がっています。「なにがなんでも細身のネックがいい!!」という方は 1961ストラト をオススメしますが、そうでなければどちらもスラスラと弾けるシェイプだと思います💪
そして両者の一番の違いでもあるPU。こちらはエナメルワイヤーを使用した "Pure Vintage '65 Gray-Bottom Single-Coil Strat" が採用されています。
通称 "グレイボビン" とも呼ばれていて、PUのボトムカラーがグレー色になっていることもこのPUの特徴としてあげられます。
サウンドの傾向は1961年と比べると、サウンドの重心が低く伸びるようなハイ が特徴で、ミドルがやや抑えられたようなすっきりしたサウンドです。クリーンでは空間系のノリも良くゲインサウンドではウォームで存在感のある歪みを奏でるので、他のAmerican Vintage IIモデルと比べると少しモダンな印象も感じられます👀
またコントロールも異なり、1965年モデルではトーンがネック単体とミドル&ブリッジに変更されています。
その他のルックス面では、3プライホワイトピックガード や ホワイトパーロイドインレイ、12フレットインレイの幅が狭くなっていたり、よりハッキリしたフォントのトランジションロゴ、ストリングツリースペーサーがナイロンに変わっていたりなどなど…の変更点がございます。
パッと見は似ているルックスですが、比べてみるとけっこう細かな点でも違いがあります👀
細かなパーツ一つまで正確に再現された、まさしくリイシューと言える一本!
カラーラインナップもポップなカラーリングのモデルが多いので、老若男女問わずにオススメできるモデルです✨