■ケーブルの外皮材の小噺
Free The Tone ケーブルはイケシブ１F グランディ＆ジャングル アクセサリーフロア 三井さんが音の傾向の違いに触れているので、それ以外の割とどうでもいい方面に触れてみたいなと思います。
昭和生まれの方であればこの外皮（シース）は「こたつケーブル」と呼んでしまう方が多いのではないしょうか。
このこたつケーブル（もうそれで呼びます）、この良さは地面接触との摩擦係数の軽さと、その伸縮性の富み具合による「内径の伸縮の圧迫影響の少なさ」がもたらす製品の持続性。
ステージだけじゃなく床、カーペット、畳に対して摩擦係数が低い事でスルスルと動きます。これにより、前後のプラグを受けている機材のジャックの接点に負荷が掛かりにくい構造とも言えます。また、伸縮性が良いので内径の中にある芯線（HOT）が外径に無駄に引っ張られずに適度な緊張のままでいられる事で、HOT線がプラグの半田付けの所で切れる確率が非常に低くなり、結果的に長持ちします。（※長持ちしても線が「酸化」して音質劣化するので、ご無理ない場合は３～５年程度でケーブルは変えましょう。）
「折り曲げて使用する事を前提にしていない」系のAcoustic Reviveなどのウルトラハイエンドのケーブルは、そのシースですら「私はあなたの作品の１つです」と弔辞を読んでしまいがちになる程に「音」にプラスになる様に計算しつくされているのですが、まあそんな事は言ってられません、普段使い派は。（高いモノには訳があって、そのこだわりを咀嚼するか否かかなと思います。）
こたつケーブルの良い所のもう１つは、静電気を帯電し辛いと言う事もポイントです。どれだけ帯電で音が曇るのか。
（⇒お持ちのゴム外皮のケーブルを、軽めに濡らした雑巾でゴムのシースをゴシゴシと掃除してみてください。汚れに帯同する静電気が取れます。長い事使っていればいるほど音の明るさが戻りますよ！）
と言う訳で、全く製品の音に触れない小噺を一席でした。
お粗末様でした。