シェルピンクのお話
ここにご紹介するジャズマスターは、シェルピンクカラーにリフィニッシュされた1962年製です。皆さんはシェルピンクというと、リイシューモデルやインスパイアモデルによく見られるような、ポップな薄ピンクのイメージが強いのではないでしょうか。しかしこちらの1本は、一見ホワイトに見えるような、かなり薄いピンクが採用されています。
『Shell Pink(シェルピンク)』カラーは、1961年~63年頃のカタログ、カスタムカラーチャートに登場します。しかし、1963年からのチャートにはすでに記載がなく、入れ替わるようにキャンディアップルレッドが登場します。わずか3年弱しか掲載されなかったカスタムカラー、その間にどれほどピンクのオーダーがあったのか。現存する個体がほとんど見当たらないことを考えても、そのレア度が伺えます。
実際私も、オリジナルのシェルピンクは過去のギターショーでわずかに見かけた程度です。見えてる部分はピンクの赤みがほとんど抜けて、黄土色がかったベージュみたいなカラーになるのが印象的です。オリンピックホワイトとはまた少し違った感じというか。。
そのあたりを追求し仕上げられた1962年製Jazzmaster(ジャズマスター)。がっつりピンクのギターと比べれば派手さはありませんが、プレイアビリティ・サウンドともに極上に仕上げられた1本です。