Gibsonのマーフィーズ・ラボが続々と入荷してきており、今回は黒いL-00が入荷してきました。
実は、このエイジドのギブソン・アコースティックが登場すると話を聞いた時、
「やはりバナーのJ-45は必須だよねー」とか
「サイド&バックがローズウッドのサザンジャンボだ!」とか
「やっぱハミングバードはカッコイイよね!!」などなど
他のモデルに惹かれてL-00はそれほど気になっておりませんでしたが、実際に入荷して弾いてみると
「はぁ~、馴染むよね~」としみじみと感じ、やはりこの機種は好きなんですと実感しました。
普通に考えると、音のレンジ感や豊かな音量感、各音の張りなどなど、他のモデルの方が良いのです。
ある意味で一番ギブソンらしいとも言える王道のJ-45であったり、色気を漂わすトーンが魅力のハミングバードであったり、音の張りや艶、そして煌びやかさをもつサザンジャンボであったりと、マーフィーズ・ラボは役者が揃っておりますが、やはり弾いてみるとL-00は他では無い主張がありますね!
エイジドとは言え製造直後でまだまだ若い感触は残っているのですが、それでもこの機種らしい華奢な質感から、バツンっと弾いた時にボディを鳴らし切る感触はピカイチです。
マーフィーズ・ラボは楽器のレベルが高いだけに、なんとなく弾いても「楽器が鳴ってくれる」のですが、L-00では自分で「楽器を鳴らしている!」感がとても強いのです。
「がんばれー!」と弾くと、「がんばってます~!」と帰ってくるような親近感の有る鳴りは格別で、「可愛い奴だな!」と愛着がわいてくるのギターなのですよ。
このヴィンテージスタイルの太いVネックも、最初は「握り辛いな~」と感じるかもしれませんが、個人的には親指で6弦1Fを押弦するFコードですとシックリと握れて、そこからポロポロ弾いているとだんだんと馴染んできて、この使いこなした感が良いのですよ。
恐らくこのモデル、ヴィンテージ好きの方は最初に「若いな」と思うかもしれませんが、マーフィーズ・ラボの造りや素材の良さ、そして拘りの塗装等を考えると1~2年ぐらい弾き込むだけでも格段に良くなる素性を持ち合わせていると思います。
小さいながらも、なかなか侮り難しな一本です。