今回ご紹介しますのはこちら!

Manlay Sound Baby Face (Ge NKT275)!

お察しの通り、こちらはArbiter Fuzz Faceのクローンモデルです。
Baby Faceの通常モデルはサウンドの心臓部となるトランジスタに「AC125」を2石使用したものになりますが、こちらは「NKT275」というトランジスタを2石使用した、オリジナルのArbiter Fuzz Faceの最初期の仕様を踏襲した特別仕様となっています。

ちなみにこのゲルマニウムトランジスタ、NKT275を使用したFuzz Faceは1966年の発売から、翌年の1967年にはシリコントランジスタのBC183L、さらにその直後には同じくシリコンのBC108に変更されているようなので、実質1年そこそこの間しか製造されていなかったというマニア心をくすぐるエピソード※もあったりします。
※諸説ありますので、あくまでもご参考までにお願い致します。

とはいえ、1967-8年ごろのFUZZ FACEにもNKT 275を搭載した個体が存在するようなので、当時の生産状況はどうだったのか今となっては分からないところもありますが、とにかく短期間に製造された数少ないレア中のレアペダルなんだと考えて頂ければと思います。

またFuzz Faceはギターのボリュームに対する追従性に優れており、爆音Fuzzサウンドから鈴鳴りのクリーンサウンドまで、手元でコントロールできるという特徴があります。

Fuzz Faceとほぼ同時期に販売されていた代表的なFuzzにTone Bender Mk.ⅡやSUPA FUZZ等がありますが、Tone Bender Mk.ⅡやSUPA FUZZ等は設計上、最大ゲイン量はFuzz Faceよりも多くありますが反面ギターのボリュームの追従性はFuzz Faceと比べてイマイチだったようです。

というのも、以前個人的に自作したこれらのFuzzの比較をした時にそう感じましたので...。
もちろん本家もバージョン違い等が(Tone Benderは特に)多数ありますので、あくまで参考程度に留めておいて下さいね。

かのJimi HendrixがFazz Faceを使っていたのも、軽くクランチさせたマーシャルアンプのブースターとして強力な出力レベルとギターのボリュームに対する追従性の良さを求めた結果なのではないかな...と勝手に推測してみたり。

本機にあまり関係ない事を沢山書いてしまいましたが、シンプルながら奥深いFuzzの世界ののほんの一部でもご紹介できていればいいな~と思う次第です。

話が逸れまくってしまいましたが本機、Baby Face (Ge NKT275)はボリュームの追従性、そのサウンド、どれをとっても皆様が想像するようなヴィンテージFuzzサウンドを上手く再現できていると感じます。

完全なる暴れ馬的ペダルではありますが、乗りこなせれば他の追随を許さぬサウンドの世界が開けますよ!
皆様もぜひ!Fuzz沼へ全身ダイブ!

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