プレミアムベース大阪、小村です。
ご好評?の「向き合ってみた」シリーズ、第3弾でもやりましょかね。
というのも、気が付いたらこんな事になってました(笑)
ということでアンプ&ストンプボックスという形態で展開され、つい先日「V2」へと進化したことも記憶に新しい、アギュラーのTONE HAMMERをクローズアップ。
と、行きたいところですが…TONE HAMMERを紹介するにあたってまず紹介しなければいけないのが…同じくアギュラーが手掛けるオンボードアクティブサーキット「OBP-3」です。
OBPシリーズでは配線オプションも含めて一番フレキシブルに使えるサーキット。3バンドEQでそれぞれブースト/カットが可能なことに加え、ミドルは2パターンから周波数が選べるという代物です。
「何でアクティブサーキットが出てくるねん」という方が多いかと思いますが、正に「このサーキットのアウトボード版」として登場したのがそもそもTONE HAMMERの始まりなのです。
(銀色はイケベ楽器限定仕様です。)
そんな経緯で生まれたモデルですが、ただサーキットを箱詰めするだけで終わらせていません。
アウトボード化に加えて、ストンプボックスとしての「あったらいいな機能」を付け加えています…それが「DIアウト」と「歪みチャンネル」。
あらゆる場面での使い勝手も追及しつつ、音のバリエーションも持たせる…アギュラーらしいポイントかと思います。
そしてこの歪み…クリーン/歪みという使い方はもちろんですが「薄っすら歪ませてベースサウンドを固いところを解す」という使い方が結構オススメ。
特にライン環境ではコレが結構重宝します。
あ、そうそう。TONE HAMMER、オフィシャルでは「18V対応」としか書かれていませんが…実は9Vでも動きます。
出音も問題は無いのですが…やっぱり18Vで動かした方が「音の窮屈さ」が無いので、個人的には素直に従う方が良いと思ってます(汗)
数ある定番プリアンプの中でもこのモデルにはポイントがありまして…ルーツがアクティブサーキットということで結構音がナチュラルなんです。
このあたりは「某2大巨頭」や「ここ最近の新勢力」と違うところ。
イメージとして、それらはアプローチが「アンプ」だと考えてもらうと合点いくと思います。
そんな訳で世界的にもかなりヒットしたTONE HAMMER。
「そうだ!これにパワーアンプ付けちゃえばいいじゃん!」というひらめきがあったか無かったかはさておき…ルーツから脈々と続くサウンドイメージを残しつつ「ヘッドアンプ」に仕立て上げたのが「TONE HAMMER 350」と「TONE HAMMER 500」…今や先代になったモデルです。
こちらも機能的にはそのままストンプ型を継承。
違う所があるとすれば…歪みが「DRIVE」として独立したコントロールになっています。
(ストンプの方では「GAIN」の具合に歪みが集約されています。コレが音は良いにしても使い勝手がなかなか曲者…上げ目にしていると、歪み入れた途端に音量が爆上がりします)
チャンネル切替は無いにせよ、歪みの音が使い易いのは嬉しいところですね。
後はアンプと言う性質上「交流電源」で動かすので、ヘッドルームはストンプの比じゃないくらい広いです。
(TONE HAMMERのヘッドが好評の理由として「音の解像度の高さ」が挙げられますが、こういうとこが由来するんでしょうね。)
このモデルが登場したタイミングというと…いわゆる「クラスDの小型ハイパワーヘッドアンプ」が世界的に流行したタイミング。
例にもれず、このモデルも超人気を集めていましたね~。
そしてこの手のヘッドが市場でも定着。
それまでは500Wが主流でしたが、更にその上を行くモデルも出始めました。
その時流にもアギュラーは続き、TONE HAMMER 700が後発で登場しました。
こちらも同様にご好評でしたね~。
(そうそう、ワット数。デカけりゃ良いとも言えないですが…やはり大きいと「音の余裕」はやっぱり出ます。)
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今回は大丈夫だろうと思ってましたが…やっぱ長ぇなぁ(笑)
ということでお待たせしました、こっから現行モデルのお話です。
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そうして長らく、アギュラーの主力ラインナップとしてアンプ/ストンプ共にご好評でしたが…今年になってアンプが「V2」に進化しました。(モデル名に冠している訳ではないので、便宜上V2とします。)
このモデルは、先日当店にて村田隆行さんのイベントでもフィーチャーしました。
そもそも高かった「音の解像度の高さ」に更なる磨きをかけ、一層クリアな音を実現。加えてヘッドルームを更に拡張された印象を感じます。
(そして…お恥ずかしながらイベント時に村田さんのお話を聞いて気付きましたが、その自信の表れなのか…クリップランプが付いていません。まぁ聴感上のクリップは当然しますけどね。)
そういった進化はもちろん、DI周りを含む接続機能も更に強化され、ヘッドフォンアウトが新設されました。
更にこのヘッドフォンアウトとDIアウトにはIRのキャビネットシミュレーターが掛けられます。
このあたりは現代のニーズに合わせた進化を感じさせますね~。
まずは先発で500Wモデルが登場しましたが、その後すぐに700Wモデルも登場しました。
(進化に伴って、350Wモデルは残念ながら廃番に…。)
そしてヘッドアンプの進化に続いて…ストンプも「V2」に進化しました。(こちらはモデル名にもしっかりと冠しています。)
こちらも基本的なところは同様ですが、ヘッドと同じく、新たにヘッドフォンアウトが新設されました。
(最近はペダル型プリアンプでヘッドフォンアウト付モデルも増えましたね~)
そしてコレが超進化ポイント…遂に歪みのレベルが独立しました。
(本当に個人的な想像ですが…やっぱり先代のアレは悩みの声が多かったんでしょうね…)
もちろんサウンドも同様に進化していて、ヘッドと同じく「よりクリアな音」を備えています。
実直にベース関連プロダクトを作り続けてきたアギュラーらしい「職人気質」なところも感じられますが、ちゃんと「時代に合わせたアプローチ」にも柔軟に対応するという所が改めて感じられる、良い進化だなぁと思いますね。
(お前どんな目線でモノ言うねんって思われそうですが…本当にこの言葉がフィットすると思います。)
今なら全部ではないにせよ、投稿時点で旧モデルも置いてるモノがありますので、直に進化をご体感頂けますので、この機会にご注目頂ければと。
参考までに…全ツマミ12時で各モデルを鳴らした動画も添えておきますね~。
ちなみにTONE HAMMERファミリー、ここで留まるかと思いきや…新たな展開も控えてます。
それはまた別の機会にでも…。