今回は国産ギターブランド Infinite より、『Trad T』のご紹介です。
こちらは随所にブランド独自の技術を取り入れた、トラディショナルなTLタイプの当店オーダーモデルです。
"Infinite" は大阪のギターリペア修理専門店 "ハイエンドミュージック" によるギターブランドで、「現在考えうるアイデアを最大限に盛り込んだギター」をコンセプトに掲げています。小規模な工房で元々がリペア専門ということもあり、修理をメインとしている視点からの 木工技術、組み込み技術、アイデア を駆使した様々なアプローチが盛り込まれています👀
今回のオーダーモデルはボディ&ネックともにマホガニー材を使用し、カラーはマットブラウンを "セミオープンポア仕上げ" というとても薄い塗装処理で仕上げて、オールローズモデルのような雰囲気を出しています。
マットブラウンもベタ塗りではなく薄っすらと下地が見えていて、杢目が浮き出たフィニッシュと相まってしっかりと木の質感を感じられる仕上がりをしています✨
そしてこの伝統的な雰囲気を感じるルックスに、Infinite 独自のエッセンスがたくさん散りばめられています。
その一番の特徴として、ボディとネックのジョイントには Infinite オリジナルの技術 "小菊ロジック" を採用しています。
ネック側に 3つのでっぱり(ホゾ) を、ボディ側には 3つのミゾ を掘って組み合わせ、接合強度を強くしてネックのセンターズレが起きないようにする手法で、宮大工の "小菊" と呼ばれる工法から発想を得ています👀
また、ボディのエルボー&バックコンターを体にフィットするよう独自に設計を行い、ボディのジョイントヒール部を大きくそぎ落として全体的なプレイアビリティを向上させています。
そのためボディの質量が落ちているのですが、そこを "小菊ロジック" による接地面が広く強度のある接合方法と、ネックと指板接着部に レール上のホゾとミゾ を作って組み合わせた独自の接着方法により、ボディの質量の代わりとしてしっかりトーンを確保しています💪
(ちなみにヘッドから見える凸凹がレール上のホゾとミゾになります👀)
その他にもポイントとして、
・10-14Rのコンパウンドラディアス指板
・両端を丸く形成する "ラウンドエッジ" 加工 を施した指板サイド
・フレットの両端を丸く滑らかな "ラウンドスムースエッジ" で仕上げたステンレスフレット
・理想的な弦の落ちる角度に調整されたペグの落とし込み加工
そして、国内では施工できる工房が数少ない高精度な特許技術 " Buzz Feiten Tuning System" のインストールなど、小規模工房とは思えないほどの技術やアイデアが詰め込まれています💪✨
サウンドの要となるPUには、オリジナルのハムバッカー "Hybrid" を搭載しています。
トーンノブのプッシュプルでコイルタップが可能で、ハムバッカー時にはローミッドが効いた暖かみのあるサウンドを、コイルタップ時にはシングルコイルのような歯切れの良いサウンドを奏でます💪
そのサウンドは「本当に同じPUなのか…?!」と感じるほどそれぞれの特性に突出していて、個人的には2種類のPUが付いているような感覚になるぐらいキャラクターが別れているなと驚きました🤯
まさしく "Hybrid" の名前がふさわしいPUで、扱いやすいトーンキャラクターと合わさってジャンル問わずに幅広いサウンドメイキングができると思います👀
抱えた瞬間からプレイアビリティに驚きを感じられる、革新的アイデアを用いたクラフトマンシップが詰めこまれた一本!
"Infinite" 独自のポテンシャルにシブいルックスをかけ合わせた、扱いやすさ抜群のオーダーモデルです✨