1969年に設立した斉藤楽器を前身とし、1972年に誕生するフェルナンデス。主にF社コピーのFERNANDES、G社コピーのBurnyとし、両ブランドのギターはそれまでのコピーモデルとは一線を画す高品質かつ本格的な設計でたちまち人気ブランドとなりました。

今回入荷は1970年代後半から1980年頃にかけて生産された通称【石ロゴ】期、70sスタイルの「FST-50」です。

【ボディ】
全体重量は3.3kgと軽量。トラディショナルなSTスタイルのボディマテリアルは国産ではおなじみのセン、精悍なブラックカラーでフィニッシュした一本です。当時の全体的に傷や打痕、金属パーツのくすみなど年式相応のダメージが見られます。一部ネジ類の交換、バックパネルの欠品の他、ストラップピンはロックタイプに交換されています（受けパーツ欠品）。

【ネック】
ネックマテリアルはメイプル、ローズウッド指板仕様となります。いわゆるラージヘッドに3点留めネック、ネックポケットおよびネック裏の印字から、1974年仕様を意識したモデルと思われます。ネック裏やヘッド周りにいくらかの傷や打痕が見られます。フレット・ナットはそれなりに減りがございますが、当店にてフレットすり合わせ調整済で演奏性は良好です。ナット幅約40.2mm、幅／厚みともにすっきりとしたネックシェイプが特徴です。指板には一部へこみが見られ、3・4弦のストリングガイドは外されております。

【電装系】
コントロールはオーソドックスな【1ヴォリューム／フロントトーン／センタートーン／5wayピックアップセレクタースイッチ】となります。ピックアップは詳細不明ですが交換済、あわせてヴォリュームPOTも交換されています。ウォームでローミッドのしっかりと出るフロント／センターポジション、かなりシャキシャキ感の強いシャープなリアポジションとサウンドの幅が広い点が魅力です。

付属品：ソフトケース