Sample Modelingの金管音源は精巧に打ち込んだ際の音質、表現力がズバ抜けており、特にトランペットについては誇張なく生演奏さながらにまで仕上げられます。MONACA所属の作曲家広川恵一さんが使っている事でも一部で話題になりました。
しかし、この音源はベタ打ちで綺麗に鳴ってくれる……というわけではなく、コントロールチェンジを駆使して極限まで緻密に打ち込む必要があります。勿論、理屈の上ではマウスでコントロールチェンジをいじってもいいのですが、手で書いてこの音源の真の力を引き出すのは至難の業。メーカーが公式に「MIDI CC#11の送信が可能なMIDIコントローラが必須」とまでアナウンスするほどです。
さて、こういった管楽器の打ち込みで便利なのがブレスコントローラーと呼ばれる製品です。その名の通り呼吸の強弱をコントロールチェンジとして送信できるもので、恐らく皆さんがお察しの通り、だいぶマニアックな機材になります。
ウィンドシンセサイザーにブレスコントローラーの機能も一緒についている、という製品が多く実質的にはウィンドシンセサイザーの中から選ぶことになります。
これらの多くは高品位の音源を内蔵しているため、純粋なコントローラーとして考えるとやや高価になりがちなのがネックでした。
しかし、TAHORNGのウィンドシンセサイザーElefue(エレフエ)はBluetoothによるワイヤレスmidi規格BLE-MIDIに対応しており、コントロールチェンジも""MIDI CC#11のみ送信可能""という必要最低限の仕様で、実売価格を1万円台前半に抑える高いコストパフォーマンスを実現しています。
ところで、Macをお使いであれば問題ないのですが、Windowsの場合標準ではBLE-MIDIをサポートしておりません。こんな時はどうすれば良いのでしょうか?
CME PROのWIDIシリーズがあれば大丈夫です。お使いのオーディオインターフェースにmidi端子があればそこにWIDI Masterを、それも無ければ空いているUSBポートにWIDI Bud Proをさしてください。無線にも関わらず遅延を3ミリ秒以下に抑える優秀な受信機です。USBポートも空いてなかったら……うーん、ま、まずはハブを買ってきましょう!