本書はプラグイン解析ソフトウェアDDMF Plugindoctorの使い方、及び実際に著者の所有するプラグインの解析結果を解説した書籍です。

「通しただけで音がいい感じになるあのプラグイン……実際はどんな処理をしているの?」

Plugindoctorはこんなフシギを視覚的に解き明かせる(かもしれない)大変興味深い製品です。

という事で、今回は本書を熟読した斉藤が実際にPlugindoctorで遊んでみました!


Waves - Renaissance Bass
簡単操作で低音が太くなるプラグイン。
指定した周波数そのものをベルタイプのEQで突いています。少し下の帯域をカットしてるのがミソ(2枚目)。
倍音の付加が非常に大きいです。低域だけかと思いきや全帯域に渡って倍音を足している様子(3枚目)。


FabFilter - Pro-C2
視認性と操作感抜群の万能コンプ。
lookaheadの比較をしてみました。offではアタックが飛び出てその後急速に減衰が始まっています(4枚目)。
onにすると音が大きくなる直前から減衰が始まり、アタックが殆ど飛び出ていません(5枚目)。これは便利だ…


KIT PLUGINS - Blackbird Mo-Q 
元となった実機は米国HitsvilleスタジオのMotown EQ。
ゲインの増減を大きくするほどQが細くなっていきます。API 550に近いですね。
意外にも通しただけでは非常にフラット。強くブーストしても倍音は乗りません(6枚目)。
流石に実機がここまでリニアだとは考えにくいので、周波数ポイントとQの挙動だけ再現していると思われます。

Softube - Chandler Limited Germanium Compressor
元となった実機はそのまんまChandler Limited Germanium Compressor。
通しただけで25Hz付近を中心に大きなピークが出来ます(7枚目)。driveとfeedbackの数値でここが大きく変化し、逆にMixは一切関与していません。
コンプのカーブも独特ですね。0dBに近づくにつれ、レシオがわずかに緩くなっていきます(8枚目)。

という感じで、予想通りの結果や意外な結果まで様々でした。これは楽しい!!!
分析のお供にオススメの一冊です!

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