経年変化その2
前回文字数制限になりました・・・まぁいつもですが。
そんな感じのエイジング処理ですが、アコギ界では少数です。細かい仕様の違いなどのヴィンテージへの意識は比較的高いのですが、経年変化という外装的な処理をされたモデルは少ないです。そんな中、代表的なモデルの1つにマーティン社のAuthenticシリーズのエイジングモデルがあります。マーティン社の歴史的なモデルの再現という事もあり、エイジング加工も非常にリアルで気合が入った仕上がりです。しかしながら、木材的に歴史的なアプローチもすると当然ブラジリアンローズウッドの仕様になるので、価格も非常に気合が入った金額になります。(ブラジリアンローズを使用していないモデルもありますよ!)
ギブソンでは、アコースティックのヒストリック・コレクションがあり、特定の年代を再現した仕様が出ております。厳密にはクラック等を施したエイジド加工モデルはありませんが、サーマリーエイジド処理された木材や非常に薄い塗装のVOS処理(Vintage Original Spec)されたモデルです。この塗装が非常に薄くそしてニトロセルロースラッカーということもあり、入荷時に導管が既に出てる程薄いです。
国産だとSeagull(by M.Shiozaki)が激しいエイジド加工を施しているモデルがあります。ルシアーの塩﨑さんはヴィンテージマーティンの研究家ということもあり、お客さんが「ヴィンテージですか?」と間違える程に非常に迫力があります。雰囲気だけだはなく設計やヴォイシングも拘っており、ヴィンテージ好きの方には1度試した頂きたいブランド。
てな、感じの経年変化処理ですが。単に傷をつければ良いという訳ではなく塗装割れや傷の形・傷がつく場所など考えられた大変な処理なのです。事実、バックル傷にはバックルで傷をつけているメーカーもありますし、塗装剥がれ部分の色合いも各々拘っており、様々な技術が詰まっております。
「ワザと傷をつけるのはナンセンス!」
と思う方もいらっしゃいますが、その一方ヴィンテージのような雰囲気が好きで、少しでも同じような雰囲気を楽しみたい方もいらっしゃるのです。「この傷は何を想定したキズだろう?」と想いをめぐらせるも良いですね。
何故この経年変化処理の話をしたかというと、絶賛デニムパンツを経年変化の追い込み中なのです。