選定のお話

楽器店で時々販売がされております選定品。
販売店スタッフによる選んだ個体や木材が多いですが、メーカーによっては上位モデルは木材製材時に一つ一つ木を選ぶメーカーもあり、「セレクテッド〇〇」なんて表記したりします。逆に個人ビルダーやメーカーポリシー的に「木材選定は当たり前」という感じで、明言や記載をしないところもあります。

この選定基準なのですが、基本メーカーは公表しておりません。と言うか公表しにくいのです。メイプル等に代表される杢は視覚的には判り易いのですが基準数値などが設定しにくいです。他の木材とのバランスやコンセプトがある場合もありますし、時と場合と選ぶ人によって多少異なってくるからです。

で、肝心の選定ですが・・・
多くはカスタムオーダーやセミオーダーで可能で、アコでは大きく分けて3タイプの選定があります。

●スタッフ自ら木材を選定
●希望のコンセプトや要望を伝えて、メーカー側が選定。
●完成品のギターから希望の個体を選定

「スタッフ自ら木材を選定」は1枚1枚希望に合うように選んでいきます。杢や木目・色、タッピングによる響き、木材のしなり具合等々。スタッフの経験が試されます。

「希望のコンセプトや要望を伝えて、メーカー側が選定。」は全体的なサウンドコンセプト等で木材選定だけでは完結しない場合でお願いしたりします。木材だけ選定して後はおまかせという場合もあります。
「この木材で好きなように作ってくれ!」なんて事もあります。

「完成品の数本の中から選定」は既に完成している商品から希望の物を選びます。
レギュラーモデルではこのパターンが多いですし、サウンドも確認できます。

というような感じですが、選定は選ぶのが大変ですが製作現場的にも非常に負担をかける作業なのです。メーカーにてオーダー専用の製造ラインが無い場合、1日の製作の数十本~数百本の中で1本だけ仕様変更や木材加工指定があると結構大変ですし、そもそも選定できる木材のストックが無いと選定は受けてくれません。

選定品は選ぶ楽器店スタッフの経験とメーカーの協力によって成り立っています。選定商品やオーダーモデルを見かけましたら、ぜひ選定ポイントやオーダー話を聞いてみて下さい。

画像は私の過去の選定した木材やギターの一部です。

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