先日、街でLUNA SEAが流れており、耳がピクっと追ってしまいました
90年代のビジュアル系ブームですが、この業界では避けては通れない大波でしたから
この時期、店のスタッフは「しょせんルックスだけのバンドでしょ」と斜に構えたり、「元気が出るテレビ」世代ですと最初敬遠したりするのですが、巷でガンガン流れる訳ですから嫌でも耳に入ってきます。
するとですね、いつの間にか頭の中でリピートしており、気が付くと歌を口ずさんだりしてます。
そして「この曲はね~」などと語れるぐらい馴染んでおり、なんだかんだ言いつつハマっていたりしました。
この時期良く流れていたSpread Beaver期のhideなどもそうですが、往年のロックのエッセンスを取り入れつつも新たなスタイルを創造している事も多く、「Xは苦手」と言ってた人も聞いてみると「けっこう良いね」と言ったりしてまして、なんだかんだと思い入れはあります。
で、この時期の個人的な推しはINORANです!
コアなファンの多い世界ですので語るのは恐れ多いのですが、LUNA SEAの面々は世代的に近く、音にもその時代を通った背景が感じられ、最初はギターのサウンドにムムッときました。
新たなテクノロジーが登場した70後期~80前半あたりはデジタルもアナログも混沌とした時期で、INORANのサウンドは空間系の広がり感やリフのエッジ感などにそこを通ってきた感が強くて耳に残ります。
また音の組み立ても内省的で素っ気無いと言いましょうか、アーティストなのですから人に聞かせるのが本懐なところを「自分やりたい様にやる」みたいに音数を削ぎ落したリフは、ある意味ワガママであります。
それをゴリ押しして曲に詰め込んでるのですから、代表曲の「ROSIER」など聞くと結局はINORANの音を耳が追っています。
そんなINORANですが、ライブでアコギを弾く姿もなかなか良いですよね!
個人的にはD-28やギルドのD-55あたりを弾く印象が強いのですが、エレキよりも少し肩の力が抜けた音の刻みが心地良いですね。
本人のD-28は確か75年製でしたでしょうか、現行の新品はヴィンテージスタイルになってルックスが違ってしまいましたね。
今回は近年の中古ですがグローバーペグで70年代の雰囲気に近いカスタムショップ製がありましたので、こちらをお勧めいたします。