「上質なカーリーマホガニーを用いたカスタムモデル!」
と申しましても、なかなか凄さが伝わり辛い一本です。
そもそもテイラーではやはりカッタウェイが人気ですからねー。
などと考えている時、
「カッタウェイとノンカッタウェイで鳴りは違うのですか?」
という普遍的な問いが頭を巡ってしまいました。
「それほど違わないよ」という意見も有れば、
「やっぱり違うでしょ」という方もいらっしゃいます。
カッタウェイの分だけボディ容積が変わりますので、違わない訳はないのですが、
ネックジョイントに近い部分だからそれ程変わらないのではないか、との話も聞きます。
そして違いを感じても、言葉で伝えるのは難しかったりもします。
けっこう以前にもそんな事を思い悩んでいた時、
「ノンカッタウェイはヘッドルームに余裕が有って良いよね」
と話すお客様に遭遇しました!
ムムッ、これはなんだか良いフレーズですね!
勿論、オーディオエンジニアリング界隈の言葉を正確に用いた用法では無く、間違った使い方かもしれませんが、個人的にはシックリきてカッタウェイの説明時に使ったりもしています。
はい、そこで今回ご紹介のこのモデル、
「ノンカッタウェイなのでヘッドルームに余裕が有り、ダイナミックス感溢れる良い鳴りなんですよ!」
となると良いギターに感じませんか?
実際、2014年は800シリーズをリニューアルした時期で楽器フェアにアンディ・パワーズが来日しており、その楽器フェア用にアンディ自らが監修したカスタムモデルを数十本持ってきておりました。
全て木材からアンディが監修し、その木材の特性に合わせてスペックを決めたカスタムモデルでしたので、かなり良質なモデルが揃っており、こちらはその中の1本ですので地味なルックスながらも上物なんです。
弾いてみるとノンカッタウェイだからこそピッキング時のダイナミックスの振れを余裕を持って受け止めており、オールマホガニーボディなのにレンジ感も良く、鳴りの良いギターなんですよ!
これだけ見事なフレイムの杢目を持ったマホガニーは意外と無く、このような上質な杢目では木材の剛性感も高いので、サウンドも締まりを持った芯の強いサウンドになるのかと思います。
はい、でもルックスは地味ですよね。
ほんと凄さが伝わり辛いんですよね。