一昔前、アコースティックギターの「新御三家」と言うとTaylor、Collings、Larrivee辺りをさしていたかと思います。
80~90年代頃に台頭してきたブランドのなかでも人気のあり、今でもそれぞれに特徴を持って存在感を示しておりますね。
Taylorなんかは今やMartin、Gibsonの並んでトップシェアに食い込んでいますし、Collingsはもう少し高級帯で独自の地位を確立しております。
そしてLarriveeですが、現在ではけっこう幅広いラインナップ展開をしておりますが、個人的には洗練された上品さを持つ、ヨーロピアンな雰囲気を持ったブランドとのイメージが強いのです。

それはジャン・ラリヴィー氏のギター製作がクラシックギターからスタートしたからか、もしくはカナダという土地柄か、ラリヴィーには何となくですがヨーロッパ調の風合いがあるように感じられ、優美なデザインとややダークで物憂げなトーンはラリヴィーならではと思っております。
これまた個人的な感想ですが、アコースティックギターはアメリカで発展したからか、基本的には明るく賑やかな印象があり、それに比べるとラリヴィーは少し独特な影を持つ立ち位置のような気がして、なんとなく好きなのです。

また、左右対称のシンメトリカルなXブレーシングからのバランスの良い鳴りも特徴的で、個人的にはLarriveeと言えばインレイ物か上位シリーズである10シリーズぐらいが本当のラリヴィーと思っており、他のシリーズにはそれほど目を向けておりませんでした。

と思っていたら、この「Traditional Series」のOM-60が中古で入荷し、これが意外と良かったんですよ!
伝統的なアコースティックギターのというか、ザックリ言うとマーチンみたいな煌びやかさを持つ響きになっているのですが、それでもサウンドの核にラリヴィーらしい物憂げさを潜ませた感じが絶妙なんですよね。
あと、ネックを握った時やギターを抱えた時の質感ですが、何となくですがカナダ製のギターは独特な感触が有り、USAメイドになってもLarriveeには少しカッチリしたその感触が残っていて良い感じです。
あぁ、やはりラリヴィーだな~!と思える一本でした。

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