薄々お気づきかも知れませんが、ギターは一癖有る物が好きです。
元々エレキ弾きで、その頃はハムではなくP-90好きでしたし、現在メインで弾くギターも王道のドレッドではなく000で、しかもマホの18が好きとか言ってます。
そのような王道ではないモデル好きですと話が合う方がなかなかおりませんが、稀に判ってくれる方がいるとメチャクチャ嬉しいものです。
そんなマニアな方との会話には麻薬みたいに常習性が有り、更にハマってビザールや国産ヴィンテージなどに行ってしまう者もおりますが自分はそこそこで踏みとどまり、マニアック好きの穏健派として「このギター、実は良いんですよ!」という掘り起こしが楽しくなっております。
そこで今回ご紹介はHeadwayのHOFCです!
基本、ヴィンテージスタイルが得意なHeadwayで、最近では桜材を用いたモデルなども有名ですが、このようなモダンなカッタウェイはHeadwayのイメージに合わないかもしれません。
しかしながら、個人的な最近のHeadwayのポイントは、若きルシアー安井氏の存在です!
勿論、Headwayと言えば百瀬さんで、百瀬さんの造るドレッドノートは最高だと思っておりますが、安井さんとお会いしてお話を聞き、新しい事を取り入れて創作するモデルを見ていると興味深いのです。
勿論「これはやり過ぎじゃないかな」という事も有りますが、トラディショナルなHD-115でも素晴らしい物を造る技術を下地に持ちながら新しい事にチャレンジする姿は、要注目です。
このモデルも、特徴的なカッタウェイは深めですがフローレンタインの形状でバランスを取り、ハイフレットの演奏性を求めておりますがルックスは好みが分かれるかもしれません。
機能性は高く、ボディのサイズ感もメリハリの良い鳴りを持っておりますので、実際に弾いて頂いた方が良さがわかるデザインではないかと思います。
ボディ材にはアカグスという楠の一種を活用して中低域にハリの有る太さを持ちますが、ベアクローのシトカスプルースをトップに用いる事でヌケの良い煌びやかさをも持つ芯の強いサウンドが特徴です。
この個性的な杢目を活かしたルックスは上質ではありますがシンプルで、最近ではゴージャスなルックスが多いHeadwayの中では埋もれがちですが、実際に弾いて頂いた方が面白味を感じやすいモデルなんですよ。