何となく
自分のレヴューを見返していると「ナチュラルカラーで同じようなギターばかり持っているなー」と、
アコースティックギター担当としてはあるまじき思考が頭をよぎりまして
そのような訳で、こちらの青いギターを手にしております。
そしてシゲシゲと眺めておりますと、
こちらの製造年が2011年製で、この頃に自分もテイラー工場に行ってオーダーしていたな!と思いつつ、
Taylor工場に行った時の事を思い返しておりました。
現在はカスタムメイドのモデルをシンプルに「Custom」と呼ばれておりましたが、この時期は「Built to Order」略してBTOと呼んでおり、出張で行った各楽器店のスタッフが、工場にストックしている木材を選定して1本のみのカスタムモデルをオーダーしておりました。
この時期はキルトメイプルやフィギアドコア等、現在よりもかなり良い杢目の材がストックされており、けっこうギラギラとした虎杢や鱗のようなキルトの良材を使ったモデルが多いような気もします。
ただ、見た目では分かり辛いのですがトップ材の選定も勿論重要で、工場の木材を管理し、木材に精通したベテランスタッフにアドバイスを受けながら、良質なトーンウッドを選んでおりましたので、やはりカスタムモデルは見た目だけでなく、鳴りも良い物が多いと思います。
また、実はブレーシングの材もアップチャージでアディロンダックを選ぶことができ、これが生鳴りのかなり影響を与えますので、外から見えない所ですがアディロンダックがブレーシングに使われておりますとポイントが高いですね。
テイラーは工場の製作精度が高い為、量産しているレギュラーモデルでも質の高さを十分実感できるのですが、カスタムモデルでは華美な装飾や目立つ杢目だけでなく、このようにけっこう鳴りにも拘って製作されておりますので、総合的に高級機種らしさを堪能できると思います。
とは言いつつ、このシースルーのブルーにくっきり入ったキルトの杢目は眺めるだけで時間を忘れてしまいますね!
個人的にはCindyのインレイデザインとフローレンタインのカッタウェイも好きで、ツボにハマる一本なんですよね。