9/12更新:動画追加しました。
-------------------
そろそろ次のDingwall記事を書きたいなと思っていたところ、素晴らしいベースを委託販売にてお預かりさせて頂きました。
本題の前に、、、
池部楽器では委託中古販売も行っており、お客様がお持ちの楽器を調整、販売、アフターケアなど責任をもって次のオーナ―様へ引き継がせて頂きます。
近年は個人で販売するオンラインモールやアプリなども充実してきておりますが、楽器という大型で専門的な知識が必要な製品の場合、発送の手間や、取引者間におけるクレームなどの販売にまつわる様々なリスクもあります。
池部楽器にお任せいただければそういった不安もなく、安心して大事な楽器の歴史を次の時代に繋いでまいりますので、お手元の機材を整理したい場合には、是非一度お問合せ下さい。
さて本題です!
今回お預かりしましたベースは同社フラッグシップモデル「Z」の3PU仕様「Z3」。
こちらは2017年のNAMM Show出展モデルとして当店に入荷した個体で、初めて「リバース・バースト・カラー」を採用した、私も思い入れのある一本です。
一般的にバーストカラーは内側から外側に向かって濃い色に変化させる塗り方でしたが、本カラーではその名の通り「色味がリバース」しており、真ん中が濃くて外に向かって薄い(明るい)色になっています。
このパープル・ターコイズの組み合わせは、リバースカラーの中もかなりの人気があり、本器登場以降に様々なモデルでオーダーされていることがDingwallのSNSで確認出来ます。
Dingwallではこの年以降、様々なリバースカラーが生み出されており、2020年NAMMモデルのGreen to Natural Reverseburst を採用したAfterburner II(以下、AB2と略)も当店入荷後、大変お世話になっているcoldrainのRxYxOさんに手にしていただき、横浜アリーナ公演など沢山のステージで愛用いただいております。ちなみにRxYxOさんの今のメインはその後、購入いただいたABZで、先のAB2もサブとしてステージ袖で待機しています。
「ABZ」「AB1」「AB2」の3モデルからなるAfterburnerシリーズは木材構成や構造が異なり、面白いのですが本記事では割愛します。
話は戻りまして、、、
本器Z3の木材構成は、「バックアイ・バールトップ」、質量の異なる2枚を貼り合わせた「デュアル・デンシティのアッシュバック」、「ウェンジネック」に「ウェンジ指板」、指板面には車のスピードメーターを彷彿させる「スピードバーインレイ」。
それにこのカラーの組み合わせは完璧過ぎる…。
みんな憧れるパーフェクトスペックですよ。
ピックアップはFDV。新登場したばかりの時期なので、まだPUカバーに型番の記載がありません。アルニコVを使用したミドルの効いた音色です。
プリアンプはDarkglass Tone Capsule。現在はGlockenklangと共にDingwallのスタンダードプリアンプの一つですが、この頃はまだカナダモデルに搭載されるケースは少なめでしたね。ブーストしていけば、地鳴りのような低音でラウドや、ジェントにも相性抜群。
現行ではABシリーズ、Zシリーズ共に「FDV」がスタンダードで、オプションにて「FD3」「SF2」「P-Tone」に変更出来ますが、ハンダを使わず簡単に交換が行えますので、好みに合わせて後から変えるのもおススメです。
PUによって本記事の写真にあるような周波数特性の違いをもたらします。
ちなみに(その2)、私個人のAB2はFD3からSF2に換装し、リミテッドモデルKK3の音色変化が好みだったのでNordstrand のプリを後付けしました。
イケベのYouTubeにも2016年頃にプロトとして入荷したFDVとSF2を搭載したNG2の動画や、Dingwallの最高峰モデル「Prima Artist」の試奏動画もあり、なんとDingwallのHPにもPrimaの動画を使ってもらってます。
このモデルについても今回は割愛。
さてさて本器の動画ですが、皆さんがイメージするであろうDingwallのベキベキサウンドに寄せたスラップです。
フロント&リア(パラレル)→センター×リア(シリーズ)と変えており、シリーズ時には出力も上がりますので若干歪みが生じておりますが、これをしっかりとドライブペダルで歪ませたら、それはもう気持ちの良いカッコいい音になりますよ〜。
もちろん、パッシブに切り替えたり、アクティブの設定を変えればキャラクターも七変化。
これはホント頑張ってでも手にしていただきたい一本。
そう、清水の舞台はこちらです。
後悔はさせません。
是非に。