『Jazzmaster（ジャズマスター）』のデビューは1958年。1970年代後半までオリジナルスペックのリリース期間、決して安定した人気とセールスとはいえなかったようですが、リプレイスメントパーツの進化などによりアレンジの幅も広がり、再び人気が急上昇、現在ではプロの現場でも数多く見かけるように、実戦でも活躍してくれるギターとして年齢性別問わず幅広い人気を得ています。ギター界においてメジャーモデルに成り上がった感はありますね。

今回入荷は、スパゲッティロゴ／クレイドット期1964年頃出荷のカスタムカラー『Lake Placid Blue（レイクプラシッドブルー）』。サーフミュージックの流行により、レッド系やブルー系など、ポップなカラーが多く見られた1960年代半ばごろのジャガーやジャズマスターらしいキュートな1本です。ウッドマテリアルを含め、スパロゴ期のカスタムカラーは世界的にもたいへん貴重です。

【ボディ】
全体重量は約3.7kg。ボディ材はアルダー。経年変化によりすこし緑がかった深みのあるレイクプラシッドブルーカラーがいちばんの魅力ではないでしょうか。ピックガードはミント3プライではなく後年のホワイト3プライのものに交換済み。センターピックアップを取り付けたザグリ跡がございますが、現在はシールディング処理が施されております。ウェザーチェック、ボディ外周を中心に打痕等キズ、塗装剥げと塗装焼け部分、パーツのくすみ等はみられるものの、比較的きれいなコンディションといえるでしょう。

【ネック】
ネック材はメイプル、フィンガーボードは素晴らしいローズウッド。ヘッドはボディ同様に深みのあるレイクプラシッドブルーのマッチングヘッド。スパゲッティロゴにかすれ部分はございますが残っています。ヘッドまわりキズはみられますが、全体的には比較的きれいなコンディションといえるでしょう。チューナーは巻き具合に若干のバラつきはあるもののしっかりと機能します。フレット／ナットは交換済みで、プレイアビリティは良好です。ヘッド厚15.3mm。ナット幅42.0mm。比較的がっしりとしたネックシェイプが特徴です。使用感のあるネック裏のサラッとした手触りはヴィンテージものならではですね。

【電装系】
コントロールはジャズマスターおなじみの【3wayピックアップセレクター／マスターボリューム／マスタートーン】【ネック（フロント）ピックアッププリセットモードスイッチ／プリセットボリューム／プリセットトーン】の2セクションで構成されています。メインコントロール側のPOTとキャパシター、アウトプットジャックは交換済み、ピックアップおよびプリセット側は当時のパーツをキープしております。その他グラウンドのルートと配線材が少々交換されています。オールドジャズマスターらしい金属倍音を含む心地よい生鳴りをベースに、プラグインサウンドでは素晴らしいレスポンスとワイドレンジでバランスの良いリッチなトーンを繰り出します。

付属ケース：フェンダーホワイトトーレックスハードケース