■BOSS
EQ-200 [Graphic Equalizer]

※アンプステーション扱い

簡単に言うとこれはグライコですが、掘り下げて言うとグライコと言う性質を用いて高く昇華させたプロ用機材の1つです。

1、ギター/ベースの持ち替え
ピックアップの主力が異なり、持ち替えた際に音量調整が必要な場合のインプットセレクターとして使用可能。
例えば、アクティヴプリアンプ内蔵とパッシヴの持ち替えで「聴感上」で音量差が出てしまう場合に、プリセットで音量と伴うEQ調整を足元で行える。

2、クリーンブースターとして
本体にはゲインは付いていないので、右端のスライダーを上げてブースターにする。その際に出過ぎに聴こえる部分はカットする。
チューブアンプの場合、中域辺りを多めに持ち上げる事でより歪みを引き出す事も可能。

3、トーンコントロール
全体のスライダーを上げる様に音に変化を出し、音量が上がった分だけLEVELスライダーを下げるとギター/ベースの音色にパワーと変化を与える事が可能。
逆にカットする様にして、音量が下がった分だけLEVELを上げればクリアーさが保たれたトーンに。
シングルPUでハムPUっぽい、またはその逆のアプローチをすると、より幅の広い音色が持てる様になる。

このEQ-200の優れているポイントは、「入力されていない帯域はコントロールしない」様に出来ている事。
一般的なグライコは、まったく当てずっぽうな高域を上げると「サー」っと言うノイズが出たり、低域を上げるとほぼ無音なのにスネアのスナッピーが反応してシャーってなったりするものですが、EQ-200は感知していない帯域はスルーしますので、思いのままザッとスライダーを上げ下げしても問題が出ない様になっています。
「3」の様なコントロールにおいても、耳で好き勝手にアジャストしても大丈夫です。

オンオフで何も変わらない様にセットしオンオフすると、オン時に信号が鮮やかに聴こえると思います。
バッファーアンプとしても非常に音質の高い、使い勝手よい1台になると言えます。

さらに、L/Rで左右にだけじゃなく、1つライン上で2つグライコを別々にかける事も出来たりします。


と、踏み込んで説明をしたとて、皆様にはなかなかに興味の持ち辛い機材の1つかと思います。

「こんなのもありますよ」って言うお話しでした。

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