ハートマンヴィンテージギターズの吉野“ジャスミン”です。

お雑煮のお餅はふたつ以上入れる派学会の者ですが、1餅しか入れてない異端者はいませんね?

【AriaProII PE-R80 '81 Japan Brown】

前回に引き続きまたアリアです。今度は馴染みのあるアリアプロIIブランドから一本ご紹介します。

アリアの代表モデルといえば、間違いなくこの「PE」シリーズでしょう。初のオリジナルプロダクトとして「PROTOTYPE LINE」からPEシリーズの始祖「PE-1500」が登場。発表は1976年、翌1977年に発売となりましたので、50年近い歴史があります。

オリジナルモデルとはいえ、LPモデルにインスパイアを受けつつおそらくはライバル意識に燃えていたであろうアリアは、当初メイプル削り出しボディにロングスケール、1ボリューム/1トーン、ヒールカットや一体型ブリッジなど微妙な"はずし"を盛り込んでいました。そして来たる1981年、大規模なモデルチェンジによってPE-R80らが登場。1982年からは旧モデルはカタログ前落ちしています。ここからメイプル/マホガニーボディにミディアムスケール、2ボリューム/2トーン、セパレートブリッジに仕様変更。これらを後期型などと呼んだり呼ばなかったりします。

ちなみに1981年のカタログに登場する「PE-R80D」というディマジオ搭載のモデルがありますが、なんとそのカタログには「R80にモデルチェンジのため廃盤」との記載があります。混迷極めてて最高ですよね。旧モデルとの兼ね合いとかいろいろ理由はあるようですが、文字数の関係ですべて割愛します。

こうして見覚えのあるスペックとメイプル/マホガニーボディを手に入れたPEは、軽量コンパクトで扱いやすく、デュアルサウンドスイッチ(ピックアップのシリーズ/パラレル切り替え)によって幅広いサウンドを獲得し、より成熟したモデルとして完成します。

美しいジャパンブラウンカラー、トップ、バックの滑らかなアーチ、小さな傷や使用感はあるものの比較的綺麗なコンディション。電装の改造やペグボタンの痛みこそありますが、フレット/ナット交換済みで演奏性バツグンに仕上げてあります。国産ギターファンの皆さん、お見逃しなく!

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