ハートマンヴィンテージギターズの吉野"ジャスミン"陣です。
教養のなさに定評のある私ですが、あまりに無教養なため「プエルトリコ」が「プエルト・リコ」なことを最近知りました。絶対プエル・トリコと思うやん。
【YAMAHA SG-2000 '98 Black】
久しぶりのヤマハSGだァ!!
1998年製なのでジャパンヴィンテージとは言わないのかな。比較的近年の個体です。でも30年近く前ですから、まあ大概古いですよね。アラサーでおじさんって言われる時代ですから。誰がおじさんやねん。
SG-2000が登場するのは1976年頃。はじめてダブルカッタウェイのヤマハSGが登場したのが1973年のSG-30/35で、少し野暮ったいフラットトップのギター。翌年にはヤマハSGの始祖とも言えるアーチトップボディのSG-175をリリースします。これは”ブッダ”のベースモデルとしても有名ですね。ブッダの改修はサスティーンプレートの搭載やピックアップの変更、そして「Tクロスメイプル」スルーネック仕様(175はセットネック)の採用が主なもので、175ベースにブッダを作り、ブッダをベースにSG-2000を作りといった感じでついにSGシリーズの完成を見るわけですね。
リリース当初に比べると初期にテールピースが人差し指一本分くらい後ろに移動し、ピックアップが1980年代中頃からSPINEXマグネットに変更に。時を同じくして長らくSG-2000には搭載されていなかったバイサウンドシステムが搭載されました。そんな具合に大きな仕様変更もなく、いかに完成度の高いギターであったかがわかります。
この個体はボディバックに大きな傷(おそらくTクロス部分の剥離補修跡でしょう)があったのですが、当店にて傷埋めとタッチアップ修正を行いました。肉眼で見るとまぁ普通にわかりますが、遠目で見ればほとんどわかりません。そもそも背面ですしね。ボディトップ側は特にそういうのはなく、黒なので細かい傷など目立っちゃいますが白濁も気になりませんしキレイな個体です。
ヤマハSGの源流に触れるいい機会です。ぜひ。