こちらは鍵盤堂、林です。
スタッフレビューは大変お久しぶりとなります!
すっかり梅雨の季節、湿気は楽器の大敵ですが、林の大敵でもあります。
気張って行きたいですね。

閑話休題。

今回は新機種DEXIBELL VIVO S10のご紹介です。
6/3発売の新商品となりますが、鍵盤堂にて5月いっぱい先行展示をさせて頂いておりました。
ひとつ前の投稿で先代フラッグシップ・ステージピアノのVIVO S9をご紹介しましたが、改めてDEXIBELL(デキシーベル)ブランドについてご案内します。

DEXIBELLはイタリアの電子楽器ブランドで、伝統の職人技と最新のテクノロジーを融合し、情熱溢れるデザイナーとエンジニアの経験に支えられた実力派ブランドです。
独自の音源技術"T2L Modeling"によってアコースティックに極限まで迫るサウンドを追求しています。
ことステージピアノにおいては、ピアノ・エレピ・トーンホイールオルガン等定番のサウンドを非常に高いクオリティで網羅します。

先代VIVO S9は素晴らしいサウンドと鍵盤タッチが魅力的なモデルでした。新しくなったVIVO S10では鍵盤にはさらに磨きがかかり、サウンドも大幅に強化されました。

鍵盤は現行S9と同じFATAR製TP-400W型鍵盤を使用しますが、S10の鍵盤はより重量感を感じます。よくメンテナンスされたグランドピアノの鍵盤を弾いたような、S9と同じ軽快なハンマーアクションの方向性はそのままに、タッチに深みが増したような具合です。

サウンドについて特筆すべき点は、既存の音源を更に進化させた"Advanced T2L"です。
高解像度や無制限同時発音と言ったT2L元来の強みはそのまま、メモリ領域の増加によりPLT音色追加の自由度が大きく増し、またローディング速度の向上など大きなアップデートとなりました。
PLT音色はDEXIBELLメーカーサイトから無料でダウンロード可能な追加音源。容量が大きく他の音色を取捨選択する必要がありますが、その分かなり高音質。
鍵盤堂に展示していたデモ機では実際にピアノとエレピにPLT音色がインストールされていますが、音質が良いのは勿論、よりモデリング元となったピアノのキャラクターを感じることができます。米国・ドイツ・日本の主要メーカーのものはもとより、フランス製PLEYELやイタリア製Fazioliなど、公式にアナウンスはされていないものの、ピアノ音色のキャラクターも豊富です。

また、VIVOに搭載されているすべてのT2L音色は本体の中でエディットを完結させることができます。ピアノのSympathic Resonance(弦の共鳴度)やハンマーノイズ(打鍵音)、ペダルノイズ等も細かに設定可能。個人的にかなり効果的だと感じたのはエレピのハンマーノイズの調整です。70's系の音色にハンマーノイズを少し上げることで、ボディのふくよかさはそのままに自然なアタック感を得られます。この値を調整することでオケ中での存在感をコントロールすることができ、パーカッシブなプレイには強めのアタック、バラードでは弱めなど、より場面やジャンルに適した音色を得る事ができます。質の高いエレピ音色は数あれど、これほどプレイヤーの要望にリアルタイムに答えるT2L音源のエレピは間違いなく最強の一角です。

もちろんDEXIBELLステージピアノならではの青と白のカラーリングも健在。デザイン大国イタリアならではの、一見派手にも見えますが統一感のあるデザインです。側面にはウッドパネルをあしらい、こちらもブルーに塗装されています。お部屋のデザインにこだわっている方にも注目いただきたいですね。

鍵盤・サウンド・デザイン、どれを取っても抜かりなし。DEXIBELL S10を自信を持っておすすめします!

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