ハートマンヴィンテージギターズの吉野"ジャスミン"陣です。
今朝の天気予報でチラっと"40℃"って聞こえた気がしたんですが…いや、そんな馬鹿な……あまりの暑さにポマードが溶けてきます。なんとなくおでこや首筋がネトっとしているような……
【GRECO EG-1000R '77】
グレコと言えばLPコピー、LPコピーと言えばグレコ。切っても切れない関係性。もはや(一方的な)愛ですね。
1968年頃の日本逆上陸以来、長きに渡ってコピーモデルの製造に勤しんできたグレコですが、その中でもやはりLPモデルにかける情熱は別格でグレードからバリエーションまで幅広くラインナップしていました。スタンダードにカスタム、スペシャル、ジュニア…レコーディングなんかもやってましたよね。
数あるオリジナルモデル/コピーモデルの中でもジャパンヴィンテージ市場でも人気が高いのはLPモデルで、「Super Real」「Mint Collection」といったハイグレードコピーモデルはなかなか強気のお値段で取引されていることも。今回ご紹介するのはそれよりも前、1977年頃のLPカスタムコピーモデルです。このあたりのものもずいぶんとお高くなりましたね。
仕様としては単板削り出しの2ピースメイプルトップに4ピースですがこちらも単板削り出しのマホガニーバック。ちゃんとソリッドギターです。この時代のコピーモデルと言えば超多プライ、中空ボディ、そもそも謎の材なんてのもザラだったわけですが、そこはさすがのグレコ、しかも上位機種ですからしっかりした作りです。あ、そう、上位機種なんです。一応、この上に3グレードあるんですが、それはプロジェクトシリーズ(オーダー限定)ですのでちょっと別物。なので流通モデルではEG-1000が最上位機種ですね。グローバーペグが標準搭載だったり、ピックアップにはU-3000を採用したりと贅を尽くした豪華絢爛なギターに仕上がっており、形を似せただけの凡百のコピーモデルたちとはわけが違うと言わんばかりのクオリティです。…ちょっと褒めすぎたかな。でもいいものなのは本当ですからね。
ヘッド、ネック周りを中心にそれなりにダメージはありますが、比較的きれいな方ですし演奏面はしっかりセットアップしておりますので、まだまだ活躍してくれるんじゃないかと。